「人生100年時代」と言われる現代。65歳で定年となれば、老後生活は35年間にも及びますね。
老後35年と考えれば、70代はまだ老後の幕開け。趣味や友人との時間を楽しんだり、中には現役で働かれたり農業をされたりしている方もいるでしょう。一方で、70代においても老後資金に対する不安は付き物。現代の70代の貯蓄事情をみてみると、その貯蓄額も二極化しており、老後格差の様子が伺えます。
実際に今の70代の方は、いくら貯蓄を保有しており、毎月年金はいくら受給しているのでしょうか。70代のリアルな生活をみていきましょう。
70代の貯蓄、みんないくら保有してる?
70歳以上の貯蓄について、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年(2020)調査結果」から金融資産保有額を詳しくみてみましょう。
【二人以上世帯・70歳以上】金融資産保有額の分布(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:18.6%
- 100万円未満:4.3%
- 100万円以上200万円未満:4.1%
- 200万円以上300万円未満:2.6%
- 300万円以上400万円未満:3.0%
- 400万円以上500万円未満:2.6%
- 500万円以上700万円未満:6.5%
- 700万円以上1000万円未満:6.3%
- 1000万円以上1500万円未満:11.9%
- 1500万円以上2000万円未満:8.0%
- 2000万円以上3000万円未満:10.4%
- 3000万円以上:19.0%
- 無回答:2.6%
平均:1786万円
中央値:1000万円
平均額が約1700万円というと老後資金が足りている印象を受けますが、平均値は大きな数字に引きずられてしまうため、中央値の1000万円が実体に近いでしょう。
70歳以上で貯金を2000万円以上保有しているのは約3割。一方で、貯蓄が100万円未満~1000万円未満の方も約3割です。金融資産非保有の方も約2割。老後格差という言葉があるように、貯蓄事情も二極化しています。
70代、年金はいくら受給している?
貯蓄が少なくても、年金が手厚ければと思いますよね。厚生労働省の「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を元に、今の70代が毎月受給している年金額をみていきましょう。自営業や専業主婦の方は国民年金、会社員や公務員の方は厚生年金を受給しています。
国民年金の平均年金月額
- 70~74歳:5万6697円
- 75~79歳:5万5922円
厚生年金の平均年金月額
- 70~74歳:14万6421円
- 75~79歳:15万1963円
居住形態や生活水準、また単身か夫婦二人暮らしかでも異なりますが、手厚いとは言いにくいでしょう。
2019年には「老後2000万円問題」も話題となりましたが、まずは自分がもらえる公的年金を把握したら、それ以外にも老後資金を準備しておく必要があると言えます。
毎月コツコツと貯める方法は?
現役世代の方は住宅ローンや教育費、日々の生活でいっぱいになりやすいですが、できたら早い内から老後資金も準備を始めたいものです。まずは月5000円からでも始められると、老後資金が準備できるとともに、安心感にも繋がりますよね。
ただ、預貯金だけで老後資金を準備するのは難しいところも。「足りない部分は子どもが巣立ってから」と考える方も多いですが、あまり先のこととなると確実にとは言い難いですよね。現在のコロナ禍をみていても、いつ何が起こるかはわかりません。
そこで身につけておきたいのが、資産運用の知識と経験です。今始める人が増えているのがつみたてNISAやiDeco(個人型確定拠出年金)。自分で金融商品を選び、毎月一定金額を積み立てていくものです。
「投資はリスクもあるし、難しいから」とはじめから諦めてしまう方もいますが、今では無料動画やオンラインセミナーなどもあり、昔よりも早く知識をつけやすい環境ができています。
また、たとえばつみたてNISAは金融機関によっても異なりますが、100円から投資が可能です。投資は「習うより慣れろ」という面もありますから、自分がリスクを取れる金額からはじめてみるのも一つでしょう。「いつかはじめよう」と考えているだけではなかなか知識も付きませんが、一旦購入すると気になって色々と調べるものです。
資産運用に定年なし
資産運用は、いわば「お金に働いてもらう」方法です。自ら金融商品を選んで投資をすることで、リスクもあればリターンを得ることもできます。
仕事なら会社勤めである限り定年がありますが、資産運用に定年はありません。定年後でも、70代でも投資をすることは可能です。「年をとってからリスクは取れない」という意見もありますが、金融商品にはリスクの高いものから低いものまであります。
早いうちから投資を経験しておけば、知識とともに経験もつき、歳を重ねてもお金に働いてもらうことが可能でしょう。老後の趣味の一つになる可能性もありますね。老後資金の選択肢の一つとして、資産運用を検討してみてはいかがでしょうか。
参考資料
宮野 茉莉子
