老後資金の柱になる退職金ですが、みなさんは自分がいくらもらえるのかご存知でしょうか?
退職金をあてにしていたのにもかかわらず、思っていたほどもらえなかった場合が大変です。退職後に再び仕事をしなければならなかったり、お子さんや親族に頼ることになったり…。ゆとりあるセカンドライフどころではなくなってしまう可能性があります。
今日は大手保険会社で中小企業経営者向けに退職金制度などをご提案してきた私が、現在の退職金事情をお話していきますね。
会社員の退職金、学歴格差はいくらか
退職金の金額はどのように決まるのでしょうか?会社によって様々な基準はありますが、「学歴」もひとつの基準になりそうです。
日本経済団体連合会の「退職金・年金に関する実態調査結果」(2018年9月度)によると、標準者の退職金は以下の通りです。(ここでいう標準者とは、「学校卒業後直ちに入社し、その後標準的に昇進・昇格した者」とされています)
- 大学卒(総合職:勤続年数38年)…2255万8000円
- 高校卒(総合職:勤続年数42年)…2037万7000円
- 高校卒(生産・現業:勤続年数42年)…1817万2000円
退職金の学歴格差は職種によって差がありますね。
上の数字は、標準者が新卒から定年退職まで辞めずに勤め上げ、なおかつ昇進・昇格してきた人となっています。
途中で転職をした方は勤続年数が短くなるのでこの金額より少なくなる可能性もあります。
勤続年数と学歴でどう変わるか
それでは次に、勤続年数も加えて、退職金がどう変わるかを見ていきましょう。
一般的に勤続年数が増えると昇進・昇格する機会が与えられ、それに伴い責任のある仕事を任せられるという方も多いのではないでしょうか。
ここからは同調査から勤続年数がどのように退職金に影響を与えるのかを学歴ごとに見ていきます。
勤続年数別退職金〈大学卒(総合職)〉
- 1年:24万9000円
- 3年:65万8000円
- 5年:126万7000円
- 10年:307万9000円
- 15年:488万円
- 20年:809万4000円
- 25年:1181万7000円
- 30年:1629万8000円
- 33年:1959万9000円
- 35年:2038万1000円
- 38年:2255万8000円
勤続年数別退職金〈高校卒(総合職)〉
- 1年:19万1000円
- 3年:44万5000円
- 5年:78万6000円
- 10年:191万7000円
- 15年:358万2000円
- 20年:578万7000円
- 25年:895万1000円
- 30年:1222万円
- 35年:1561万9000円
- 37年:1781万8000円
- 39年:1850万9000円
- 42年:2037万7000円
勤続年数別退職金〈高校卒(生産・現業)〉
- 1年:18万5000円
- 3年:50万円
- 5年:88万6000円
- 10年:212万円
- 15年:390万2000円
- 20年:623万8000円
- 25年:896万3000円
- 30年:1208万6000円
- 35年:1518万2000円
- 37年:1613万9000円
- 39年:1645万4000円
- 42年:1817万2000円
この結果を踏まえても、「学歴」よりも「勤続年数」が大きく退職金に影響を与えていると言えそうです。
ここまでは「学歴」と「勤続年数」によって退職金格差が生まれている状況をみてきましたが、その格差を埋めることはできるのでしょうか。
退職金格差、解消できるか
「学歴」と「勤続年数」によって退職金格差が生まれている状況をみてきましたが、その格差を埋めることはできるのでしょうか。
どんな仕事をしていたとしても、健康な人であればみなさんに老後は訪れます。退職金の格差をセカンドライフの質の格差にしないためにはどうすればよいのでしょうか。
長く続いた低金利の影響で、預貯金だけではお金はなかなか増えないことを実感されている方も少なくないでしょう。頼みの年金も今後の支給額が減らないか不安なところです。
今後は自分で老後の生活費を貯めていくことが必須になるかもしれません。国もその流れを支援して制度を整えています。それが昨今話題のつみたてNISAやイデコです。
イデコに関しては、確定拠出年金には企業型(企業型DC)と個人型(iDeCo)があります。企業型DCは企業が掛金を毎月積み立て(拠出)し、従業員(加入者)が自ら年金資産の運用を行う制度です。
それに対しiDeCoは積立も自分で行っていきます。どちらも運用成績によって将来受け取れる退職金・年金が変動するので、現在自分がどの金融商品で運用をしているのか把握しておくのはとても大切です。
とはいえ、「なかなか自分で調べて勉強するというのは難しい!」と思っている方もいらっしゃると思います。今は無料のオンラインセミナーも開催されているので、まずは情報収集からはじめてみるといいでしょう。
