サイバーエージェント、3Qは大幅増収増益 好調な広告事業や「ウマ娘」のヒットで業績予想を再度上方修正

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2021年7月28日に行われた、株式会社サイバーエージェント2021年9月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社サイバーエージェント 代表執行役員 社長 藤田晋 氏
株式会社Cygames 取締役 近石愛作 氏

1.四半期決算(2021年4月~6月)①

藤田晋氏(以下、藤田):社長の藤田でございます。今日は当社の第3四半期決算についてご説明します。

ゲーム事業、広告事業が全般的に想定を上回ったため、今期2回目の大幅な上方修正を発表しています。各事業においても、メディア事業はイヤーオンイヤーで1.5倍の売上規模に伸びています。広告事業については、例年では第3四半期は売上が落ち込みがちなのですが、過去最高の売上高を更新しています。

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ゲーム事業に関しては「ウマ娘プリティーダービー」の大ヒットにより、初めて3ヶ月フルで業績に大きく寄与したことが、今回の上方修正の大きな要因となっています。

1.四半期決算(2021年4月~6月)②

こちらは四半期ごとの売上高の推移です。弊社は2000年3月に上場して以降、中長期では一貫して増収基調で推移しているのですが、今期に入り増収幅に勢いがついているかたちになっています。

1.四半期決算(2021年4月~6月)③

四半期の連結営業利益に関しては、前期四半期258億円というのも過去最高だったのですが、今期4月から6月は、それを大きく上回る445億円という結果になっています。

1.四半期決算(2021年4月~6月)④

その一方、販管費は殆ど伸びておらず、ネット企業としては理想的な業績の作り方で、大きな増益につながっています。

1.四半期決算(2021年4月~6月)⑤

従業員数は、毎年4月にたくさん新卒が入ってくることで伸び、その後1年間は、ほぼ横ばいという傾向が相変わらず続いています。

1.四半期決算(2021年4月~6月)⑥

損益計算書についてはスライドにお示ししたとおりです。

1.四半期決算

バランスシートは、スライドをご覧のとおりです。

2.2021年度 業績見通し①

今回上方修正した2021年9月期の業績見通しですが、売上高で6,500億円、営業利益でちょうど1,000億円というような見通しに上方修正しました。ABEMAへの先行投資期間中ではありますが、「ウマ娘プリティーダービー」のヒットもあり、現在の300億円程度の営業利益規模になってから大きく業績が上振れしているというかたちです。

2.2021年度 業績見通し②

3ヶ月前は、業績見通しを営業利益ベースで300億円強から600億円前後に上方修正しましたが、そこから3ヶ月でさらに1,000億円まで修正幅を伸ばしたかたちになっています。

2.2021年度 業績見通し③

第3四半期までの進捗率ですが、スライドのとおり、約4分の3以上の進捗率で推移していますので、無理のない幅での修正だと考えています。

3.インターネット広告事業①

ここから個別事業についてご説明します。インターネット広告事業に関しては、先ほどもお話ししましたが、だいたい1月から3月、特にお客さまの決算期である3月に、業績は伸びがちです。その反動で弊社の第3四半期にあたる4月から6月は業績が落ち込むのが通例なのですが、クオーターオンクオーターで増収をしているというのは、非常に勢いが感じられる決算だと思います。

3.インターネット広告事業②

ちょうど1年前の新型コロナウイルスの影響が始まった時期は、緊急事態宣言などにより広告の出し控えが起きていたのですが、今期からは明らかに回復基調になっていると思います。

3.インターネット広告事業③

一方で、営業利益率は少し低下しています。長年当社を見ていただいている方だとわかるのですが、長い目で見ると殆ど変わらない営業利益率ですので、一過性のものであると思います。

3.インターネット広告事業④

当社の広告部門の好調につながっているのが「極予測AI」等の、技術的な力を使ったプロダクトです。当社の取引先の80パーセント以上が導入しており、この「極予測AI」や「極予測TD」等を使った運用を行いながら広告効果を上げていく展開になっています。

3.インターネット広告事業⑤

新しいサービスも続々とリリースしています。この分野においては、技術的には他社がなかなか追いつけない部分まできているのではないかと思っています。

4.ゲーム事業①

続いてゲーム事業ですが、「ウマ娘プリティーダービー」をリリースしてから伸び方の角度が変わり、直近四半期で売上高が923億円まで伸びています。

4.ゲーム事業②

営業利益も売上高のほぼ半分の約442億円となっています。

4.ゲーム事業③

「ウマ娘プリティーダービー」に関しては、Cygames取締役の近石さまよりお話しします。

近石愛作氏:「ウマ娘プリティーダービー」に関しては、私よりご説明いたします。

4.ゲーム事業④

今年の2月にゲーム提供開始後、「ウマ娘プリティーダービー」に関連したキーワードが数多くトレンド入りするなど多くの方からご注目いただきました。クロスメディア展開を醸成するファンだけではなく、多くの競馬ファンの方々を含めた新たなユーザーのみなさまに広く楽しんでいただき、リリース後約5ヶ月間で900万ダウンロードを突破しています。

4.ゲーム事業⑤

引き続き、マンガ、アニメを含むクロスメディア展開を強化しており、6月、7月にはAbemaにて「ウマ娘プリティーダービー」のアニメを一挙配信しました。アニメ2期のBlu-rayに関しては「オリコン上半期映像ランキング2021」で上位にランキングし、6月末時点での販売枚数は17万枚を突破しています。

また、連載中の漫画「ウマ娘シンデレラグレイ」についても、累計発行部数が100万部を突破するなど、クロスメディアとの相乗効果で、各コンテンツから大変ご好評をいただいています。また、8月28日、29日には、ABEMAのPPV機能を活かしたオンラインライブを開催予定など、グループシナジーを活かして今後もさらにクロスメディア展開を強化していきたいと考えています。

4.ゲーム事業⑥

ゲーム内のキャラクターについてですが、「ウマ娘プリティーダービー」は、実在する各競走馬の名前や特徴を、できる限り忠実にキャラクターとして表現することに注力しています。提供開始時に25人だった育成キャラクターが、現在は36人に増え、今後もユーザーのみなさまに楽しんでいただけるように随時追加していく予定となっています。

4.ゲーム事業⑦

ゲーム内の機能拡充についてです。6月には新機能として、ほかのプレイヤーと対戦ができる「ルームマッチ」機能を実装し、こちらもユーザーの方々にご好評です。今後も新育成シナリオの追加など、さまざまなアップデートを行い、ロングランヒットを目指していければと考えています。長く愛されるコンテンツとして提供したいと考えていますので、今後もよろしくお願いします。

4.ゲーム事業⑧

藤田:今回「ウマ娘プリティーダービー」が大きなヒットとなりましたが、スライドのとおり、弊社グループでは主力級に育つタイトルを毎年1本か2本リリースしています。グループ全体でのノウハウや人材、開発費に投下できる十分な資金力等により、今後もよいタイトルを生み出していけると考えています。

4.ゲーム事業⑨

今年リリースを予定しているものに関しては、スライドにお示ししているものが、すでに発表済みです。

4.ゲーム事業⑩

世界中で大きな人気がある「ファイナルファンタジーⅦ」のスマートフォンゲームを当社グループで配信することが決まっています。全世界への配信を予定していますので、非常に期待を持っています。

4.ゲーム事業⑪

「鬼滅の刃」に続く大きなIPと言われている「呪術廻戦」のゲームも、現在絶賛開発中でして、こちらも期待がかかるところです。

4.ゲーム事業⑫

また、コンシューマタイトルの本格的な開発をいくつか進めています。超一流のゲームクリエイターが人材としてCygamesに集まってきているため、非常に高いクオリティでのリリースを目指し、現在開発しているところです。

5.メディア事業①

メディア事業に関してです。昨年の一時的なPPVのライブにより第1四半期がぐっと伸びたため、第3四半期は少し伸びていないように見えます。後ほど内訳が出てきますが、実質的にはよい角度で成長している数字だと考えています。

5.メディア事業②

ABEMAは現在6,800万ダウンロードを突破し、順調に拡大を続けています。

5.メディア事業③

WAUの推移に関しては、1,000万WAUを超えたあたりからブレイクスルーしていないように見えますが、7月から9月はかつてないラインナップ、番組群が控えており、足元の数字は過去最高レベルで推移をしている状況です。

5.メディア事業④

MLBの166試合生中継は、それを牽引している1つです。特に大谷選手の活躍により、ABEMA全体への勢いへ波及している状態になっています。それ以外にも、「COPA AMERICA」の独占生中継や、テレビ朝日との連携で全英オープンも中継しています。将棋の重要な棋戦に関しては叡王戦も加わり、1タイトルを除いてほぼすべての棋戦をABEMAで中継する体制が整ってきています。

5.メディア事業⑤

オリジナル番組に関しては、得意分野である恋愛バラエティに加え、「酒癖50」「箱庭のレミング」といった社会性の強いドラマもリリースし、ジャンルに幅が出てきています。

5.メディア事業⑥

テレビ朝日の人気バラエティとABEMAの人気番組のコラボレーションも進めています。また、「報道STATION」とも連携し、よりテレビ朝日との連携を強化している状況です。

5.メディア事業⑦

一昨年、ライブができない環境の中で、各アーティストのPPVでのオンラインライブを行うというブームが起きました。現在は少し落ち着いてきましたが、緊急事態宣言が大幅に長引いていることもあり、再びオンラインに切り替えるアーティストが増えたため、7月から9月のラインナップ予定が増えています。

5.メディア事業⑧

スライドのグラフをご覧ください。先ほどもご説明したとおり、昨年の大きな伸びはPPVが一気に入ってきたことによるものでした。直近の四半期ではかなり少なくなっていたのですが、第4四半期にPPVはもう一度伸びると思われます。

5.メディア事業⑨

「WINTICKET」が非常に好調に推移しています。これは競輪等の券売のオンライン販売なのですが、実は、我々はほとんど最後発に近いかたちで参入し、自分たちでサービスを作り、権利を取得し、ABEMAの番組と連携して伸ばすということを行ってきました。リリースしてまだ2年ほどですが、すでに業界トップクラスに追いついてきていて、このままの推移であれば、おそらく抜いていくかたちになります。オンラインのべッティングと我々ABEMAの中継番組との相性のよさや強みを、ある種、実証できたと思っています。

5.メディア事業⑩

ABEMAの中長期計画である広告課金に加え、周辺ビジネスで稼いでいく1つの目安というか、目標とするところが見えてきたかたちになります。

6.2021年度

中長期の考え方はずっと同じですが、ボラティリティが少ないABEMAをしっかりと規模を拡大し、マネタイズを強化し、中長期的な柱にしていきます。一方で、創業来の主力事業である広告は、技術的な強みを武器に売上高の拡大を狙っていきます。

ゲーム事業に関しては、「ウマ娘プリティーダービー」の大きなヒットというのはやはり注目されますが、このようなタイトルを安定的に生み出せる体制は整っていると思っていますので、これからも新規ヒットの創出を続けていきたいと思っています。私からのご説明は以上です。どうもありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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