2021年8月10日、人事院は2021年度国家公務員のボーナス(期末・勤勉手当)を0.15ヶ月引き下げ、4.30ヶ月とするよう国会と内閣に勧告しました。新型コロナウイルスの影響による業績悪化が続く民間企業に合わせたものです。一方で、月給の改定は求めないとしています。
長引くコロナ禍において、景気の波に左右されず安定しているといわれる公務員。新型コロナウイルスの感染拡大という未曾有の事態に直面し、公務員に魅力を感じている方々も少なくないでしょう。
今回は退職金に視点をあてて、公務員と会社員ではどれほど差があるのか、またそれぞれの推移も確認します。
【国家公務員・地方公務員】退職金は?
内閣官房が公表した「退職手当の支給状況(令和元年度退職者)」を参考に、国家公務員 ・常勤職員の退職手当平均支給額を見てみましょう。
【国家公務員】令和元年度退職者
- 常勤職員(定年):2090万6000円
約2000万円の退職金が支給されていますね。次に総務省の「令和2年地方公務員給与の実態」から、地方公務員の「一般職員の勤続25年以上の定年又は応募認定退職者1人当たりの平均退職手当額」を確認します。
【地方公務員】令和2年度(60歳定年退職者)
- 全地方公共団体:2130万9000円
- 都道府県:2179万8000円
- 市:2119万5000円
- 指定都市:2111万1000円
- 町村:2025万2000円
地方公務員においても、どの団体や自治体に所属しても2000万円以上の退職金が支給されています。国家公務員・地方公務員ともに、退職金は2000万円を超えると分かりました。