今週からは4~6月期の決算発表が本格化します。コロナ禍にもかかわらず業績堅調の企業もあり、中でも製造業では通年の業績予想を上方修正する企業が目立ちます。方向性が出しづらいところですが、業績のいい銘柄を中心に物色し、チャンスを生かしたいところです。
200日移動平均線も割り込む、短期的には下降トレンド
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。週初26日は窓をあけて上昇して寄り付きましたが、その後は陰線となりました。
ただ、終値ベースでローソク足の実体が5日線を割らなかったことから、翌日以降の反発が期待されました。そのとおり、翌日は陽線となりましたが、週の中盤に陰線となり5日線も再度割り込んでしまいました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。短期足を見ると、6月15日に戻り高値を付けて以降は高値を更新できていません。一方で、安値は切り下がっています。7月30日には直近の安値である、7月9日の安値(27,419円)を下回ってしまいました。
短期的にはチャートの形は下降トレンドになっています。ここから積極的に買いに回るのは若干リスクがあるでしょう。ただ、中長期的に見るとしっかりとした上昇トレンドの形になっており、直近の調整は上昇一服といったところ。反発狙いで仕掛けておくという戦略もあります。
少し気になるのは、昨今の調整局面により200日線(27,800円付近)も割り込んでしまっていることです。このまま200日線を回復できないと、中長期的にも売り側に回る投資家が増えてきます。
反発の判断基準として、節になりそうなのは、まずは200日線(27,800円付近)や、心理的節目となる28,000円、25日線(28,300円付近)、75日線(28,700円付近)になるでしょう。判断が難しいようであれば、25日線を挽回してから買い出動しても遅くはないでしょう。
下原 一晃