新型コロナの新規感染急拡大で軟調
2021年7月30日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より498円83銭安の27,283円59銭でした。1月6日以来の安値です。下げ幅は一時500円を超えました。
週末で月末であることや、6日に7月の米雇用統計の発表を控えていることから、持ち高調整や利益確定の売りが出やすい局面でした。
さらに、国内で新型コロナウイルスの新規感染が急増し、大阪府などに緊急事態宣言が追加発令される見通しとなったことから、経済活動再開が後退すると投資家の心理が悪化し、売りが広がりました。
今週の動きはどうなるでしょうか。国内での新型コロナ新規感染者数は29日、初めて1日あたり1万人を超えました。感染拡大に歯止めがかかりません。さらに海外でも、感染力の高いデルタ株による感染が広がっています。
それにもかかわらず米株は依然として高値圏を維持し、ダウ工業株30種平均、S&P500種株価指数、ナスダック総合指数のいわゆる主要3指標は最高値更新を続けています。日本株だけ出遅れ感がありました。
ただ、30日の米株式市場でダウ平均は反落し、前日比149ドル06セント安の34,935ドル47セントで終えています。29日に発表されたアマゾン・ドット・コムの2021年4~6月期決算で、売上高が市場予想を下回ったことが投資家に嫌気されました。日本株も週初から連れ安になる可能性があります。
しかし、ここから売り目線に転じたほうがいいかというと判断は難しいところです。というのも、日本株も米株も、一部の大型株につられて下落しているものの、個別の銘柄を見ると高安まちまちといったところ。中には大きく値を上げているセクターや銘柄もあります。