塾で見た「お金があっても子どもを不幸せにする親」習い事漬けの弊害

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子どもとちゃんと向き合っていない

複数の習い事を掛け持ちするのは、経済力がなければできないことです。こうした子は裕福で幸せだろうと思えますが、必ずしもそうとは限りません。

同じくらい経済力がある家庭の子どもで、水泳と塾の週2の習い事をしている生徒と、週4で習い事をしている生徒を同時期に見ていたとき、2人の勉強に取り組む姿勢の違いに驚いたことがあります。

特に週4で習い事をしている子の、先生との距離感が妙に近すぎるのが気になりました。とにかく誰かしらそばにいてほしいようで、「分からない」「教えて」「こっちにきて」と言うのです。その挙動が気になった筆者がネットや本で調べてみると「(脱抑制性)愛着障害」という言葉に辿り着きました。

今では親子のコミュニケーションやスキンシップが足りないと、子どもの心に影響を及ぼすことが一般的に知られるようになっていますが、2000年代半ばではそこまで市民権を得ていませんでした。

本人に話を聞いてみると、平日は帰宅後すぐに習い事に直行。終わって家に帰っても、ご飯やお風呂といった親子で過ごす時間が少ないというのです。また、休日は「お母さんが行きたがっている」というショッピングが多く、本人が行きたい公園になかなか連れて行ってくれないと不満げでした。

お金はあるけれど、習い事をあれこれさせることで子どもと向き合わないようにしている…。子どもの性格による違い云々を抜きに、子どもと触れ合う時間の取り方や接し方を間違えると精神的な成育に大きな影を落とすことを肌で感じたものです。

ある程度の自由時間は必要

このように、数多くの習い事をさせているのは親の都合やエゴというケースもあります。そして、いくつもの習い事をこなすためには、送迎も含め、子どもの自由時間を削らなくてはならないことも忘れてはいけません。

幼少期の自由時間は、子どもらしい過ごし方の中で本人の好きなものを見つける機会にもなります。また、親との適切な触れ合いは、子どもの健全な成長を支えるかけがえのないものです。子育てでは当たり前のことではありますが、そうした時間を尊重しつつ習い事を選ぶことも必要ではないでしょうか。

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中山 まち子

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執筆者

公立大学を卒業後、大手学習塾で講師を6年間務める。塾講師と自らの子育ての経験を元に教育関連の記事を執筆するほか、個人ブログ「透明教育ママ見参!!」やYouTubeチャンネル「透明教育ママ 中山まち子」で情報発信をしている。「くらしとお金の経済メディアLIMO」のほか、「アーバン ライフ メトロ」「アクセス進学」に連載中。