ケンタッキーと言えばもちろんフライドチキンですが、今月の新メニューではいつもと違った味のチキンを楽しめます。

辛いもの好きには嬉しいレッドホットチキンや、同時に3種のソースで「味変」を楽しめるディップパックなどが発売。暑い夏でも食欲をそそるメニューが並んでいるので、しばらく店に寄っていなかった人も試してみたくなるかもしれません。

飲食チェーンにとっては厳しいコロナ禍が続いていますが、ケンタッキーフライドチキンを運営する日本KFCの業績は好調なようです。デリバリー需要に支えられた業績についても見ていきましょう。

辛いメニューで食欲増進

夏バテで元気がないときは辛い食べ物が食欲増進に良いと言われますが、ケンタッキーフライドチキン(以下、KFC)では7月7日に「レッドホットチキン」が再登場。続いて7月14日には、やはり辛さが売りの新メニュー「ブラックホットサンド」を発売しました。

レッドホットチキンは辛さのレッドペッパーと香ばしさのホワイトペッパーを配合したチキンで、ハバネロ由来のキレのある辛さを感じることができます。レッドホットチキン2ピースとポテトS、ドリンクMが付いたセットメニューや、通常のオリジナルチキン2ピースが付いた「食べくらべ4ピースパック」などもあります。

一方のブラックホットサンドはバーガータイプのメニュー。特製辛口マヨソースは黒コショウとガーリックが効いたソースですが、刺激的な辛さを出すために黒コショウは粗挽きタイプとパウダータイプの2種類が使われているとのこと。数量限定とのことなので早めに試してみたいものです。

3種のソースで「味変」を楽しむ

ソースを付けて食べるというとマックのチキンナゲットを思い起こさせますが、KFCも7月21日からソースで「味変」を楽しむメニューを数量限定で提供しています。

ややボリューミーですが、「ディップパック(1,900円/税込)」は通常のフライドチキンや骨なしケンタッキーなどチキン計6個にポテトSが2つ、ナゲット5ピースのメニューで、ディップソース3種が付きます。

ソースはスモーク風味の「バーベキュー」、2種類のマスタードを使用して甘さと酸味のバランスが絶妙な「マスタード」、明太子好きにはたまらないコクのある「明太マヨ」の3種が楽しめます。

「ディップバーレル(3,000円/税込)」の方はチキン計12個、ポテトS×2、ナゲット10ピースに3種のソースが付く、家族で楽しみたいメニュー。ちなみに、こんなにたくさん食べられないという方は3種のソースだけでも210円で購入することができます。

コロナ禍でも好調な業績

7月に相次いで新メニューを投入しているKFCですが、売上高はここ数年伸びが続いています。

2018年3月期から直近2021年3月期までの業績推移は以下の通り(カッコ内は対前期増減率)。

  • 売上高:735億円⇒743億円(1.2%増)⇒796億円(7.1%増)⇒897億円(12.6%増)
  • 営業利益:4.8億円⇒22.1億円(362.4%増)⇒47.9億円(116.9%増)⇒63.5億円(32.8%増)
  • 最終利益:5.8億円⇒20.6億円(255.7%増)⇒15.3億円(▲25.4%)⇒28.1億円(82.9%増)

KFCは子供の誕生日やクリスマスなどのイベントにファミリーで利用するイメージが強かったようですが、500円ランチなどバリュー商品の展開によって日常利用を促す施策が奏効し、2019年3月期、2020年3月期は増収となりました。近年続けている既存店の改装も清潔感のあるイメージを高め、集客につながっているかもしれません。

そしてコロナ禍の2021年3月期はデリバリーやテイクアウト需要が伸びたことで大幅な増収につながりました。この点はマクドナルドと同様に、新しい消費性向とファストフードの相性の良さが現れています。ちなみに2021年3月期末の店舗数1,138のうちデリバリー対応店舗は376であるため、まだまだ伸びしろはありそうです。

今後もデリバリー需要拡大を見込む

2019年6月まで2,000円台を横ばいで推移していた株価も、業績の伸びに伴い同年年末には3,000円を突破。その後コロナショックによって2020年3月には2,000円近辺まで落ち込みますが、デリバリー需要による売上好調が株価を牽引し、2021年7月現在は2,800円台を推移しています。

日本KFCホールディングスの過去2年の株価推移1/1

同社は今後について強気の予想をしています。消費スタイルの変化に伴ってデリバリーに特化した小型店舗の設置を進めるほか、既存店に関しては快適な空間をつくるべく改装を続けるとしています。

今期予想は(2022年3月期)は売上高957億円(対前期6.7%増)、営業利益57.9億円(同▲8.8%)、最終利益28.3億円(同0.9%増)を公表しており、依然デリバリー需要の拡大を見込んでいるようです。なお、店舗数に関しては2023年度に1,300店舗を目標としています。

イベント利用から日常食への変換、消費性向の変化に伴うデリバリー・テイクアウト需要の増加によって業績を伸ばしてきたKFCですが、成長はまだ続きそうです。

参考資料

以下すべて日本KFCホールディングス株式会社発表による