管理職の労働時間が増加

話を日本テレワーク協会のレポートに戻します。総労働時間の増加をもう少し詳しくみてみると、職位別では管理職の労働時間が増えているという事例が共有されたとのことです。

背景として、管理職においてはリモートでのマネジメントスキルを一から身につけなくてはならない状況があったとのこと。ウェブ上での1対1の面談の増加や不慣れなマネジメントなどが重なり、さらに先ほどのウェブ会議でスケジュール埋まり、結果として長時間労働になるという傾向が見られたといいます。

ここで思いだすのは、やはり日本企業特有の過剰な「ホウレンソウ」です。たとえば、外資系企業で「なんでそんなどうでもいいことまで報告するの?」「それくらい自分の頭で考えられないの?」と嫌味を言われてしまう現象。

結局のところ、先進的な企業でさえ、従来のビジネス・スキームをそっくりそのままリモートワーク上に移行しようとして、四苦八苦していると言えるのかもしれません。

当レポートのメンバー企業の中にはグローバルでの競争力を高めるために、仕事に人を割り当て、仕事の内容や遂行状況をもとに評価する「ジョブ型」人事への転換を加速する動きが見られるとしています。

そのような変革を目指す企業ならば、従来の過剰な「ホンレンソウ」をそのままリモート上に移行するのではなく、“過剰なホンレンソウ自体をやめてしまえば!?"とも思うのですが。ジョブ型の働き方を志向するならば、本来そうなるはずだとも思います。