株式市場の振り返り-日経平均株価は今年初の8連騰、ようやくTOPIXも高値更新

2016年12月15日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,273円(+20円、+0.1%) 8日続伸
  • TOPIX 1,542.7(+4.0、+0.3%) 反発
  • 東証マザーズ総合指数 931.1(▲1.5、▲0.2%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,115、値下がり銘柄数:745、変わらず:138
  • 値上がり業種数:21、値下がり業種数:12

東証1部の出来高は23億2,463万株、売買代金は2兆8,103億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。FOMCの利上げ決定を受けて、日経平均株価は寄り付き後間もなく、一時+170円以上の上昇となる場面が見られました。もちろん、年初来高値更新です。

ただ、ある種の“材料出尽くし感”も少なくなく、その後は売りが優勢となり、最後は小幅上昇で引けています。しかし、これで今年初の8連騰となりました。ちなみに、8連騰は昨年5月15日~6月1日に記録した12連騰以来となります。16日(金)以降も続伸となるのか注目されましょう。なお、TOPIXも反発となり、ついに年初来高値を更新しました。

気になるのは、寄り付き後に高値更新した後、下落したまま引けた銘柄が多かったことです。来週は日銀の金融政策決定会合を控えていますが、既に利益確定モードに突入した可能性もあるでしょう。

東証マザーズ総合指数は続落、年初来高値の75%水準に止まる

東証マザーズの出来高は5,259万株、売買代金909億円となりました。いずれも前日並みの水準ですが、売買代金は再び1,000億円を割り込んでいます。総合指数も続落となり、1,000ポイントの大台回復には時間を要しそうな雰囲気です。

ちなみに、総合指数の年初来高値は4月21日に付けた1,230.8ですから、現状はその高値から▲25%低い水準にあります。何とか年内に起爆剤が欲しいところです。

高値更新後に下落した主力株が多数発生、ハイテク株の一部は堅調に推移

個別銘柄では、パナソニック(6752)、京セラ(6971)、アドバンテスト(6857)などハイテク株が値を上げて年初来高値を更新し、日東電工(6988)も高値を付けました。

さらに、円安を背景にトヨタ自動車(7203)、マツダ(7261)、富士重工(7270)など自動車株も大幅上昇となっています。その他では、キーエンス(6861)などの上昇が目立ちました。

一方、取引時間中に高値更新となりながら、ソフトバンクグループ(9984)、東芝(6502)、三菱電機(6503)、いすゞ自動車(7202)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など、終値では下落した銘柄が数多く見られました。また、コマツ(6301)や日立建機(6305)など建機株も値を下げて引けています。

新興市場では、窪田製薬ホールディングス(4596)が値を飛ばしてストップ高となりました。また、ブランジスタ(6176)やデータホライゾン(3628)も急騰しています。

一方、前日に復活の気配が見られた串カツ田中(3547)は反落となりました。しかし、そーせいグループ(4565)やCYBERDYNE(7779)を含めて、全体的には静かな値動きに終始したようです。

 

青山 諭志