「年金格差」を和らげるためには?

ここまで、国民年金・厚生年金の年金月額を眺めてきました。

老後に「国民年金だけ」を受給する場合、付加保険料の納付や、国民年金基金への加入といった、年金月額をアップさせる工夫から検討されてもよいかもしれません。

厚生年金に加入されている場合は、国民年金よりも手厚い受給額が期待できそうですが、現役時代の稼ぎからはだいぶ下がることは想定しておきたいところです。

また、これは私たちすべてにいえることですが、いったん慣れてしまった生活水準を落とすことは簡単なことではないでしょう。まして、歳を重ねて健康面で心配ごとが出始めたならば、それはなおさら難しいこととなるでしょう。

国民年金・厚生年金、どちらを受け取る方も、年金生活を支える老後資金をご自身でしっかりと作っていく必要がありそうですね。

「ゆとりの年金生活」のために

公的年金だけでゆとりある老後を送ることができる世帯は、やはりごくわずかであるといえそうです。

現役世代のみなさんは、年金受給開始までのご自身の収入と支出を一度整理しつつ、老後を見据えたマネープランを立てていかれることをお勧めします。

「人生100年時代」の足音が近づくいま、私たちの老後は想定以上に長いものとなる可能性があります。これからは、運用で資産を増やしながら年金生活を送るシニア世代も増えてくるのではないでしょうか。

資産運用は、時間をかけて長く運用するほど、リスクが軽減しリターンが安定する傾向がありますので、早めのスタートがその後の運用成績のカギを握るといっても過言ではありません。

預貯金や保険商品、そして資産運用をバランスよく取り入れたポートフォリオを整えていくことは、ゆとりの老後に向けた準備の第一歩といってよいでしょう。

お金のプロのアドバイスなども参考にしながら、ご自身とご家族のライフスタイルに合う「お金の育て方」を見つけていかれることをお勧めします。

参考資料