繰り下げ受給を「選択肢」として持つには
受給開始年齢を引き下げるほど、年金受給額が増額するのが「繰り下げ受給」のメリットです。
しかし、厚生労働省年金局の同データによると実際この制度を活用している方は、全体の約1%前後にすぎません。
一方、繰り上げ受給の利用者は10%以上の方が利用しています。
中には、この繰り下げ受給の制度自体を知らない方もいるでしょう。ただ、老後の貯蓄が足りずに繰り下げ受給をできる状況ではない可能性もあります。
老後の生活について、年金だけでは生活費が2000万円足りないという金融庁のレポートもありましたが、介護・住宅費用やライフスタイルに関する費用などを含めると、さらにお金が必要になります。
仮に、老後までの30年で3000万円を無利子で貯めようとすると、毎月8万円以上の貯金を継続しなくてはいけません。
これを、資産運用を活用して年平均6%程度の利回りで30年間運用できれば、毎月3万円ほどで実現可能となるのです。やはり、運用の力は大きいですよね。
老後のためにまとまった資産形成ができていれば、「繰り下げ受給」も選択する余裕が生まれるのです。