「息子や娘についてほしい職業」や、学生の希望就職先としても人気が高い公務員。
社会貢献度の高さ、そして景気の波に左右されにくく安定した待遇が期待できる点などから、「公務員であれば定年まで安心して仕事ができそう」という印象を持たれる方もいらっしゃるかと思います。
その中でも、難関試験をくぐりぬけた国家公務員に対して、「優秀」そして「安定」のイメージをお持ちの方も多いでしょう。
今回は、国家公務員の退職金事情を、民間企業の会社員のそれと比較しながら見ていきます。
はじめに「国家公務員とは」
2020年10月人事院の「国家公務員給与の実態」によると、公務員の人数は、国家公務員が約58万6000人、地方公務員が約274万4000人です。
このうち人事院の給与勧告の対象となるのは、「給与法の適用を受ける一般職の国家公務員」の約27万8000人です。
では、「国家公務員」の退職金について詳しく見ていきましょう。
「退職金」国家公務員はどのくらいもらっているのか
ひとくちで「国家公務員」といっても、その職種はさまざまです。
ここでは、一般行政事務職員等である行政職俸給表(一)適用者で、「35年以上勤務した場合の退職事由ごとの金額」を見ていきます。内閣人事局が公表する「退職手当の支給状況(令和元年度退職者)」からの抜粋です。
行政職俸給表(一)適用者・勤続年数が35~39年の場合
平均支給額…2206万2000円
〈内訳〉定年…2188万1000円、応募認定(※)…2346万6000円、自己都合…1782万7000円、その他…2074万円