2020年度の年間の生活保護申請件数が22万8081件となり、前年より2.3%(5039件)増えたことが、厚生労働省が2021年6月2日に公表した調査でわかりました。生活保護の申請が増えたのは、リーマン・ショックの起きた2009年度以来で、11年ぶりとのことです。
長引くコロナ禍の影響で、仕事を失ったり、収入が減ったりした人が増えたと見られています。
そこで今回は、生活保護の申請件数について解説。またコロナ禍で苦しむ人のための公的支援制度も紹介していきます。
生活保護の申請は7か月連続で上昇
それでは、足元の数字をみていきます。
厚生労働省が2021年6月2日に公表した調査によると、生活保護の申請件数は、2021年3月で2万2839件、前年同月より8.6%(1809件)増加しています。申請件数については、2021年9月から上昇傾向が続いており、実に7か月連続で前年より増加し続けています。
2020年度で特に申請件数が大きく伸びたのが、緊急事態宣言が発動された時期である2020年4月です。前年同月比24.9%と、突出した伸びを見せています。
厚生労働省は、「生活保護の申請は国民の権利です。生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるもの。ためらわずに自治体までご相談ください」と呼びかけています。
それでは、コロナ禍などで生活に苦しんでいる人向けの制度は、他にどんなものがあるでしょうか。