老後資金の大きな柱のひとつとなる「退職金」。

今は働き方も多様になり、「転職組だから退職金には期待していない」「そもそも会社に退職金の制度がない」など、退職金に対する熱量は人によって様々です。

私は以前、金融機関でマネーセミナーの講師やマネープランニングのアドバイザーをしておりました。マネープランニングにおいても、今はキャリアパスを社外に求める方も多いことから、退職金額は含めずにマネープランを立てる方が増えてきています。

そこで今回は、いまどき会社員がどのくらい退職金を受け取っているかを見ながら、退職後の老後資金について考えていきたいと思います。

いまどき会社員。どのくらい退職金をもらっているか

はじめに、日本経済団体連合会が2年ごとに実施している「退職金・年金に関する実態調査結果（2018年9月度）」から、学歴別の標準者退職金を見ていきましょう。

ちなみに標準者退職金とは、学校卒業後直ちに入社し、その後標準的に昇進・昇格した者を対象に算出されています。

標準者退職金
（退職一時金のみ、退職一時金と年金併用、退職年金のみの額を合算し、単純平均したもの）

  • 大学卒（総合職）：2255万8000円
  • 高校卒（総合職）：2037万7000円
  • 高校卒（生産・現業）：1817万2000円