アパートの不具合を放置すると責任重大

最近は、鉄骨階段の崩落事故が本当に多くなってきているので、鉄部のサビ落としや再塗装は必ずチェックしておくようにしましょう。

また、コンクリートの庇が崩落して通行人に当たってけがをする事故もありますし、壁のタイルがまとめてはがれるケースもあります。鉄部の再塗装は5年から10年に一度はしておきたいですし、外壁や庇の点検も10年から15年に一度は必ずやっておくようにしましょう。

さらに、火災報知器などの消防設備は消防法で法定点検が義務付けられていますが、費用をかけたくないからと無視をする大家さんもいます。

実は以前ある大家さんの物件で、古い火災報知機が誤作動を起こして消防車が来て大騒ぎになったことがあるのですが、その後その大家さんは点検をするどころか、なんと元の電源を切ってしまったのです。

万が一本当の火災で報知機が鳴らずに住民が逃げ遅れて死亡してしまったら、この大家さんはどう責任を取るのでしょうか?

一般のアパートでも消火器を設置しているケースがありますが、これも消防点検の対象になりますので、使用期限が過ぎていないかどうか、しっかりチェックすることが必要です。

施設賠償責任保険には必ず加入せよ

さて、今回の八王子のケースのように、オーナーに過失がなくても被害者からの損害賠償請求を受ける可能性は十分あります。こういったリスクを避けるためにも、「施設賠償責任保険」には必ず加入しておくようにしましょう。

施工会社をチェックする方法

今回亡くなった方には本当に不幸な事故でしたが、オーナーとしてこのような事故を避けるためには、施工業者選びも非常に重要です。

不動産投資では建築費が安いことは重要ですが、そのコストと引き換えに手抜き工事があっては絶対にいけません。コスト云々を言う前に、まずはそこで生活する人の安全を第一に考えるべきだと思います。

では一体どうやって業者をチェックすればいいのでしょうか?

まずはその会社の評判をネットで検索してみましょう。悪い噂がある場合には要注意です。次にその会社が以前施工した物件を見たり、現在工事中の物件をチェックしたりしてみましょう。

私の経験上、現場が整理整頓されていなかったり、現場監督の不在が多かったりすると、手抜き工事や施工不良の確率はアップします。