60代で貯蓄ゼロは意外に多い?老後格差から逃れるには

多くの人が定年を迎える60代。住宅ローンの返済や教育費の支払いなど、お金のかかるイベントも落ち着き、退職金でのんびり老後を暮らそうと考えている方もいるでしょう。

他方、定年退職後の再雇用制度が改正され、定年後も働き続ける人も増えています。

「老後の貯金はまだあとでいいや」とのんびり構えているみなさん、実はそうもしていられない状況かもしれませんね。

今回は、定年を迎える60代のお金事情を解説。60代の貯金額などをしっかり見ていきましょう。

60代の貯金は1700万円！

金融広報中央委員会が2021年2月に公表した「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］令和2年（2020）調査結果」によると、金融資産保有額（全国）は平均で1436万円、中央値650万円（※）です。

※中央値…データを順に並べたときに、真ん中に位置する値で、平均値より実体に近いといわれています。

これを、60代に絞ってみると下記の通りになります。

現役世代からの貯金などもあり、平均値、中央値ともに全国平均からプラス200～300万円と余裕があるように見えます。

それでは、この貯金の増減や使い道など、その実体を細かく見ていきましょう。