「企業型DC」とは、企業が掛け金を毎月拠出し、従業員が金融商品の選択や資産配分の決定をして自らで運用を行います。運用成績によって、将来受け取れる退職金や年金が変動するため、自ずと責任も大きくなります。
また近年では、キャリアアップのため転職をする方も珍しくなく、退職金制度自体のあり方も変化しつつあると言えるでしょう。
老後の生活を、国や企業の制度のみに頼る時代は終わろうとしているのかもしれません。
安心できる老後を迎えるために、早めに老後資金の準備に取り掛かることをおすすめします。
まとめにかえて
現状では、定年まで勤め上げた場合には、ある程度まとまった金額の退職金を手にしている人も少なくないことが分かりました。しかし、今後どうなっていくかは誰にもわかりません。
おそらく、これからも退職金制度は時代に併せて柔軟に変化していくことでしょう。
そのため、年金と退職金だけでなく、老後に向けての自らも備えをしておくと安心です。
ゼロ金利が長期化しており、銀行に預けているだけではなかなか思うように資産を増やす事が難しい時代ですが、一方では多種多様な金融商品が溢れています。
まずは、自分にあった資産形成の仕方をお金のプロに聞いてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 谷口裕梨「「大企業」と「中小企業」先輩会社員の退職金はこれだけ違う」
- 中央労働委員会「令和元年退職金、年金及び定年制事情調査」
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東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情 調査結果の概要(令和2年版)」
鶴田 綾