1000万円以上を保有している世帯は全体の約4割となっています。同年代が頑張って貯金していることに驚かれた人も多いのではないでしょうか。
50代、ゆとりの老後にお金はいくら必要か
では、1000万円以上の資金があれば老後は安心して過ごせるでしょうか。
2019年に話題となった「老後2000万円問題」、老後生活を送るにあたり、年金だけだと2000万円が不足すると報道されたのは、記憶に新しいところです。
いま一度、「老後2000万円問題」を振りかえりながら、老後に貯金がいくらあれば安心して暮らしていけるのか、検証していきます。
金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」より「第 21 回市場ワーキング・グループ 厚生労働省資料」を見ていきましょう。
資料によれば、夫65歳以上、妻60歳以上の無職の高齢夫婦世帯の毎月の収支は、以下の通りとなっています。
- 実収入:20万9198円
- 実支出:26万3718円
収支を計算すると、このモデルケースは月に5万4520円の赤字となります。
赤字分を年間計算して、老後が約30年間続いたと仮定すると、下記のような計算式になります。
- 5万4520円×12ヶ月×30年=1962万7200円(≒2000万円)
このようにして、老後に必要な金額は2000万円と計算されているのです。