70代以上世帯の約2割が「貯蓄ゼロ!?」
では、70代以上・二人以上世帯の金融資産保有金額ごとの割合の分布を見ていきます。どのくらいの貯蓄額を、どのくらいの世帯が持っているかを把握しましょう。
70代以上・二人以上世帯の金融資産保有金額
※金融資産を保有していない世帯を含む
金融資産非保有：18.6％
100万円未満：4.3％
100～200万円未満：4.1％
200～300万円未満：2.6％
300～400万円未満：3.0％
400～500万円未満：2.6％
500～700万円未満：6.5％
700～1000万円未満：6.3％
1000～1500万円未満：11.9％
1500～2000万円未満：8.0％
2000～3000万円未満：10.4％
3000万円以上：19.0％
無回答：2.6％
こちらの回答結果によると、70代以上・二人世帯の18.6%が金融資産非保有世帯、つまり「貯蓄ゼロ世帯」。さらに着目すべき点は、この「貯蓄ゼロ世帯」とほぼ割合（19.0%)で「3000万円以上」を保有する世帯が存在する点といえるでしょう。
さらに範囲を広げると、「2000万円以上」と「200万円未満」の世帯がそれぞれ3割程度存在しています。
「持てる世帯」と「持たざる世帯」の差を如実に示した、まさに二極化分布となりました。
また、この同調査で「金融資産が１年前よりも減少した」と回答した70代世帯の割合は31.4％。
「定例収入が減り金融資産を取り崩したから(40.2 %)」「耐久消費財（自動車、家具、家電等）を購入したから（35.9 %）」といった理由が上位の回答として挙がっています。
老後の最低生活費は「月30万円以上？」
この調査によると、既に老後生活に入っているといえる70代以上の「ひと月当たりの最低生活費」は70歳代以上で31万円という回答が出ています。
これが現役シルバー世代の実感であれば、「公的年金のみが老後の命綱」となる状況は、かなり心もとないと感じられるでしょう。
