2021年4月16日に行われた、株式会社ほぼ日2021年8月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。
スピーカー:株式会社ほぼ日 取締役 管理部長 鈴木基男 氏
第2四半期売上高は、前年同期比約18.6%の増収。
鈴木基男氏:ご紹介に預かりました株式会社ほぼ日の鈴木と申します。よろしくお願いいたします。
本日は、2021年8月期第2四半期の決算の内容についてご説明します。第2四半期の売上高は前年同期比約18.6パーセントの増収となっています。具体的な数字として、売上高は37億7,400万円と前期に比べて5億9,200万円のプラスで、増減率は18.6パーセント増となっています。
商材別で見ると、「ほぼ日手帳」の売上高は21億5,800万円で、構成比は57.2パーセントです。売上高の6割弱を占めており、前年と比べて3,500万円増加し、増減率は1.7パーセント増となっています。
ほぼ日商品の売上高は13億300万円で、構成比は34.5パーセントですが、前年と比べて4億8,300万円程度増加し、増減率は58.9パーセント増となっています。
その他は3億1,100万円と、前年に比べて30パーセント程度の増加となっています。手帳に関しては、主に海外の直販売上が増加しています。
海外の直販は、自社で運営している「ほぼ日ストア」のサイトがありますが、そちらでの海外向けの出荷が増加しています。中国に向けては「天猫国際」を通じて、直営の旗艦店を出店しており、そちらを通じた売上となっています。
後ほど、エリア別にご説明しますが、北米・ヨーロッパ・オセアニアで、前年比50パーセントを超える増加率となっており、好調に推移しました。
一方で、国内卸の販路は、リアル店舗で取り扱っていただく部分では減少しましたが、海外の直販が大きく伸びたことにより、結果として前期比プラスで着地しています。
ほぼ日商品は、「HOBONICHI MOTHER PROJECT」で「MOTHER」というゲームを昔、糸井がリリースしていましたが、そちらのプロジェクトを去年の6月から始めています。そこでは本やTシャツ、スカジャンなど、さまざまなグッズを継続的に販売しており、その売上高が大きく伸びて寄与しています。
また今期、投資により推進していくとお伝えしていた「アースボール」については、みなさまのお手元にも「このようなものですよ」というご紹介でお持ちしましたが、そちらが好調に推移しています。
「アースボール」は「ほぼ日ストア」だけではなく、各書店やロフトなどでも広く取り扱っていただいており、好調に推移しています。こちらは、教育マーケットと言いますか、実際に小学校の教材カタログなどにも掲載されました。今後、どの程度広がっていくかというところはありますが、そのあたりが堅調に推移しています。
その他の部分に関して、海外への出荷の際、お客さまから送料分の売上をいただいていますが、そちらの出荷が増えているため、それに伴っての送料売上の増加が主な要因となっています。売上高については、以上のような結果となります。
第2四半期は増収増益。
損益については、第2四半期は増収増益で着地しています。繰り返しになりますが、売上高は37億7,400万円、売上原価は16億1,300万円、原価率は42.7パーセントで着地しています。
販管費は17億3,500万円ですが、内一時費用で1億5,600万円とあります。これはオフィスの移転、TOBICHIの移転、「ほぼ日の學校」における実際の教室の展開など、この期に特別に発生する費用ということで外に出して記載していますが、そのような数字を含んだ上での販管費となっています。
結果として、営業利益は4億2,500万円で、前年と比べて2億500万円の増加、増減率はプラス93.8パーセントで着地しています。
大きな要因として売上原価で言いますと、原価率が昨年の同時期は48.2パーセントだったところに対して、5.5ポイント改善しました。それによる利益の増加が大きく影響しています。
こちらについては昨年、新型コロナウイルスの影響があったり、その前には増税により、消費者心理の冷え込みで一時的に在庫が過剰になることがありました。これを商品評価損として売上原価に計上していましたが、今期はその部分の適正化が進み、通常レベルに戻ってきています。
販管費は海外の直営販路、主に「天猫国際」を通じた売上が増えると、そこでかかる、いわゆる手数料や販促費といったコストが増えるため、それが販管費の増加の要因となっています。
また、「保有する投資有価証券の一部売却による」というところで、約1億1,200万円を特別利益に計上しており、四半期純利益は前年同期比プラス148.2パーセントの3億7,300万円という結果となっています。
直販比率は76%となり、前年同期比で4pt増加。
直販の比率について、弊社では「ほぼ日ストア」「天猫国際」、もしくは自社で運営するイベントといった直販の部分と、ロフトをはじめとする卸先での販路による部分を1つの重要な指標として置いていますが、直販の比率が76パーセントと増加しました。こちらは先ほどお伝えしたとおり、手帳の海外直販が好調に推移したところが大きく影響しています。
また「HOBONICHI MOTHER PROJECT」は国内を中心としていますが、そのような商品が大きく販売を伸ばし、増加しています。
海外売上高は前年同期比37.6%増となり、構成比が28.9%に増加。
エリア別についてです。海外の売上高は前年同期比37.6パーセント増となり、構成比が28.9パーセントに増加しました。エリア別に、アジア・北中米・ヨーロッパ・オセアニア・その他と記載していますが、北中米・ヨーロッパ・オセアニアはそれぞれ50パーセント超のプラスということで、好調に推移しました。全体としても、3割程度まで迫ってきているかたちで、海外が順調に伸びています。損益、売上については以上になります。
貸借対照表
貸借対照表についてです。基本的に前期末、8月の段階で入荷している「ほぼ日手帳」は9月1日から発売開始になるため、それに伴って、棚卸資産・売上債権・仕入債務が減少するかたちになっています。有形固定資産の増加については、主に本社移転に伴う建物と工具、器具、備品等によるものになります。
無形固定資産も増加していますが、こちらは「ほぼ日の學校」という事業のリニューアルに向けた動きによるものです。これまではリアルの教室で、お客さまに来ていただくかたちで開催し、参加料をいただくモデルで行っていましたが、現在、モデルの切り替えを準備しています。
基本的には、アプリやオンラインの學校ということでモデルチェンジを図っており、その部分へのソフトウェアへの投資が増えています。投資その他の資産の減少は、先ほどお伝えしたとおり、投資有価証券の一部売却によるものです。以上で、第2四半期の決算のご説明を終わります。