先行きはなかなか不透明なところですが、投資家の間には「コロナ後」を見越した期待が広がっているように思われます。特に好決算の企業や業績の見通しを上方修正した企業などの銘柄はしっかりと買われています。入念に物色したいところです。

25日線を回復、下値は固い印象だが…

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週末にローソク足の実体が、25日線を回復しました。先週はこれを維持できるかどうかが大きなポイントでした。

実際には、週初5日に窓をあけて上昇して寄り付くと、そのまま終値ベースで3万円台に乗りました。ただしその後は一進一退を繰り返し小幅な動きとなりました。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。週後半は陰線となりましたが、それでも25日線を割り込まなかった点には底堅さを感じます。25日線の傾きも上向きに転じてきました。

ただ、上向きの大きな力があるかと言えば、やや疑問もあります。というのは、4月6日に一時、30,208円まで上昇しましたが、直近の上値メドである3月18日の高値(30,485円)に届きませんでした。

これで、2月16日の高値(30,714円)から3月18日の高値(30,485円)、さらに4月6日の高値(30,280円)とだんだん上値が切り下がることになり、短期的なチャートの形としてはあまりよくありません。今週以降、さらに上値が切り下がるようであれば警戒が必要です。

ただ、調整があったとしても、これまでと同様に75日線で下値をサポートされると予想されます。そういう点では、若干下がったとしても、押し目買いの好機になるでしょう。

上値メドとしては3月18日の高値(30,485円)や、2月16日の高値(30,714円)などになります。このあたりを力強く超えてくるようであれば、目線を上に持って付いていきたいところです。

下原 一晃