現役世代のみなさんは、老後の生活費と年金について考えたことはありますか?

金融広報中央委員会が公表した「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和2年(2020年)調査結果」によると、「ゆとりはないが、年金で日常生活程度はまかなえる」と答えた人は、60歳代で52.8%、70歳以上で61.3%。

そして、二人以上世帯の「老後のひと月あたりの最低生活費」は、60代で28万円、70代以上で31万円という回答が出ています。

シニアが実感する、この「最低生活費」に近い年金額を受給できている人はどのくらいいるのでしょうか。

今回は、最新の厚生年金受給額をみながら、老後のお金について考えていきましょう。

【男女別】厚生年金、みんなの受給額はどのくらい?

まず、厚生年金の受給額の月額を、男女別にみていきます。

2020年12月に厚生労働省年金局が公表した「令和元年(2019年)度 厚生年金・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均年金月額は14万4268円(うち男性16万4770円、女性10万3159円)です。

ここからは、その受給額の分布を男女別にみていきます。

厚生年金 年金月額階級別老齢年金受給権者数(男性)

~5万円未満…15万977人
5万円以上~10万円未満…97万6724人
10万円以上~15万円未満…261万3866人
15万円以上~20万円未満…436万9884人
20万円以上~25万円未満…224万9128人
25万円以上~30万円未満…28万8776人
30万円以上…1万7626人

合計…1066万6981人

厚生年金 年金月額階級別老齢年金受給権者数(女性)

~5万円未満…31万5100人
5万円以上~10万円未満…234万1321人
10万円以上~15万円未満…218万2510人
15万円以上~20万円未満…41万2963人
20万円以上~25万円未満…6万3539人
25万円以上~30万円未満…4166人
30万円以上…379人

合計…531万9978人