これから公園はどうなるの?

では、なぜ冒頭のような「警告文」が掲示される公園が出てきてしまったのか。それは、単に「声を上げるか上げないか、その差」でしかないのでは…?と筆者は想像します。

公園の子供の声が騒音だと思っていない人、公園は子供がボール遊びをしたり、走り回ったりするための場所であると考えている人は、わざわざ行政に「どうぞ公園で、子供たちを思いっきり遊ばせてあげてください」なんて訴えません。

なぜならそれが「言わずとも当然」のことだからです。

一方、それが許せないごく一部の人は行政にクレームを入れる。クレームが入った以上、行政は動かざるを得ない…その結果の警告文。

しかし、ボール遊び禁止、大声ではしゃぐこと禁止、走り回ること禁止となった公園に、誰が好き好んで訪れるのでしょうか。

「子供たちが外で遊ぶ姿を見かけなくなった」とはよく聞くセリフですが、その背景の一つに、子供たちを外で遊べなくしている世間の風潮があるのかもしれません。

おわりに

筆者が子供の頃は、放課後の遊び場と言えば近所の公園が定番でした。また、子供が生まれてからも、同世代のママとの交流の場であったり、ママ友との出会いの場であったり…。

子育てに大きな役割を担ってくれている「公園」という存在。しかし、今後、公園が子供たちにとってのびのびと遊べる場所でなくなってしまったら…それが果たして誰の得になるのでしょうか。

参考資料

大中 千景