昨年2020年の大晦日、ある女性が帰宅すると「ベッドの下から人の息遣いが聞こえた」というゾッとするような侵入事件が徳島県鳴門市で起きています。

実は、侵入を許してしまう40%以上の原因が、私たち自身にあるのです。この記事では、侵入犯罪の手口や筆者が下着泥棒と遭遇したエピソードなどから、防犯のために気をつけなければいけないことを見ていきます。

侵入事件の手口、驚きの第1位は?

警視庁が発表している「都内における侵入窃盗発生件数の推移」を見ると、令和元年の件数は年間4,550件。単純に割り算してみると、1か月では約379件、1日では約12件もの侵入窃盗が都内で発生していることになります。

では、こうした事件の犯人はどのようにして住居に侵入するのでしょうか。

警視庁「すまいる防犯110番」の侵入犯罪の手口を見てみると、一戸建て住宅、共同住宅(3階以下)、共同住宅(4階以上)ともに同じ手口が40%以上を占め、1位となっています。

その手口とは、なんと「無締り(むじまり)」で、カギのかかっていない場所を探して侵入したというものでした。これは、カギをかけないことが当たり前だった何十年も前の古い情報ではなく、2019年(令和元年)の情報です。

ドラマや映画などで犯人がよくやっている「ガラス破り」は、一戸建て住宅、共同住宅(3階以下)の場合には「無締り」に次いで2位。共同住宅(4階以上)の場合には3位となっています。

つまり、不法侵入を防ぐには「玄関や窓の戸締りをしっかりとすること」が重要だということです。

ちょっとそこまでだからと気を許したり、バタバタしていて窓のカギを閉め忘れたり、換気のために小窓を開けたまま外出したりしてしまうと、不法侵入を招いてしまいかねません。

「自宅に戻ったら、見知らぬ人がいた」という事態にならないよう、しっかりとチェックしてから出かけることが肝心です。

防犯意識の低さが招いた恐怖の出来事

かく言う筆者も、自分の防犯意識の甘さから恐怖を味わったことがあります。それは、20代前半の頃に暮らしていたアパートでの出来事、下着泥棒でした。

地方で生まれ育った筆者は、まさか自分の下着を盗む人がいるなんて夢にも思っていませんでした。また、朝早くから仕事で留守にし、子供を保育園に迎えに行って家に戻るのは19時前後という生活だったため、乾燥機もない家の中に毎日下着を干すのは湿気につながりそうで嫌だったのです。

ほかの洗濯物に混ぜて干せば目立たない状態で、干し場のあるベランダ方面は人通りがほとんどない歩道だったこともあり安心していました。しかしある日、悪天候が数日続いて下着をまとめて干したことがあり、「あれ…なんか少なくない? 風で飛んでいったのかな」ということがあったのです。

「いやいや、気づけよ! 下着泥棒だよ!」と過去の自分にツッコミたくなりますが、このときは警戒心も防犯意識も薄かったため、また同じように下着を外に干していました。

するとある日、「おいっ!お前、何やってんの? 待て!」というような叫び声が聞こえたので、声のしたベランダのほうへ向かいました。すると…ベランダから降りようとしているハゲた小太りのオジサンと目が合い、アパートの隣の部屋のお姉さんが身を乗り出しながら「待て!」と怒鳴ってくれていたのです。

よく見ると、下着の両端に1個ずつ付けていたはずの洗濯バサミが1つ外れており、やっと、さっき目が合ったオジサンが下着泥棒だと認識。もしかしたら、隣のお姉さんにも迷惑や危害が及んだかもしれないと考えてゾッとしたと同時に猛反省したのでした。

筆者ほどではなくても、防犯意識が薄れてしまう瞬間もあると思います。最後に、改めて確認しておきたい「不法侵入に備える防犯対策」について見ていきましょう。

いまいちど確認したい防犯対策

上述のように、住居の形態にかかわらず侵入犯罪の手口で最も多いのは「無締まり」。仮に短時間の外出であっても、窓や玄関の戸締りは確実に行いましょう。

また、筆者の身近な人たちの経験から、玄関周辺に合いカギや金品を置くと盗まれるだけでなく、手紙から個人情報を盗まれたり住居侵入されたりする危険性もあるので注意が必要です。

手が入れられるような口の大きいポストの中に、子供や同居人のためにカギや現金を置いたり集金用のお金を置いたりするケースもありますが、どちらも危険です。ほかにも、植木鉢や傘立ての下、アパートのパイプスペース(ガスメーターなどが入っているスペース)なども狙われやすくなっています。

このほか、ガラス破りやドア錠破りなどへの対策については、警察やセキュリティ会社などが発表している防犯対策を参考に、必要な対応をされることをおすすめします(参考:警視庁 侵入窃盗の防犯対策)。

参考資料

山内 良子