会社員や公務員の配偶者が年金を増やす方法

第3号被保険者(会社員や公務員の配偶者)が積極的に年金を増やす公的な制度は用意されていません。

第3号被保険者は「国民年金基金」や「国民年金の付加年金制度」を使えないのです。ただし、iDeCoや個人年金保険を利用して年金を作っていくことは可能です。

「働いて厚生年金に入る」ことも視野に

さらにいうと、専業主婦（夫）が年金を増やす手段として、働いて厚生年金に入るというのも1つの方法であるといってよいでしょう。

夫婦の就業による収入は、現在の家計だけではなく老後の年金額にも影響します。

2022年10月からは、厚生年金に加入するパートタイマーの条件が拡大されます。将来の年金額を増やすという目的であれば、ぜひ視野に入れておきたい選択肢の一つといえるでしょう。

パートタイマーの厚生年金加入事情

パート・アルバイトといった短時間の勤務は、主婦（夫）が就労する際にハードルが低いといえますが、これらの短時間労働者は厚生年金に加入する機会がなかなかありませんでした。

さきほども触れましたが、2022年10月からは、厚生年金に加入する短時間労働者の条件が拡大されます。

具体的には
雇用期間の条件拡大（2022年10月～）

  • 現行1年以上見込みを2カ月超にする

対象企業の規模を段階的に拡大

  • 現行501人以上を2022年10月に101人以上、2024年10月に51人以上超にする

の2点です。

もし今後パートタイムで働くことを検討する場合、厚生年金の適用有無も仕事選びのポイントの一つに加えてもよいかもしれません。

ただし、厚生年金に加入することで、老後の年金受取額が増える一方、年金保険料の支払いで手取りは減ることは避けられません。しっかり稼げば収入は上がりますが、所得税や住民税も高くなります。

こうしたメリット・デメリットを踏まえたうえで、ご自身とご家族のライフスタイルに合った働き方を探していかれることをおすすめします。