出版不況が叫ばれるようになって久しいですが、特に少子化によって読者層が減少しているのが少年雑誌や少女雑誌です。

大人気漫画がアニメ化されることは今も昔も変わりはありませんが、たとえば小学校のクラス内で雑誌を定期購入している子は昔と比べて少なくなっています。

筆者が子どもの頃は、ごみ出しや町内会の廃品回収(現在の資源回収)で大量の少年雑誌や少女雑誌を見かけたものです。しかしそれも、今ではほとんど見かけなくなりました。

中でも少女コミック誌の人気順位は親世代とは大きく変動し、かつて不動の人気を誇った集英社の「りぼん」に取って代わったのが小学館の「ちゃお」です。

そんな「ちゃお」も大きく発行部数を減らしています。一般社団法人「日本雑誌協会」によると、2008年4月から6月の3カ月間の発行部数は92万部でしたが、2020年10月から12月の3カ月間の発行部数は24万2500部と、獣数年で約73.6%も減少しています。

これには少子化やスマートフォンの普及、動画配信など娯楽の多様化も影響していると考えられます。しかし、少年コミック誌のトップを走る「週刊少年ジャンプ」はそこまで減少していません。

性別を超えて支持される「週刊少年ジャンプ」

発行部数の減少は「週刊少年ジャンプ」も避けられない状態ですが、先ほどの「ちゃお」と同時期で見てみると、2008年4月から6月の3カ月間の発行部数278万5833部、2020年10月から12月の3カ月間の発行部数147万5000部と約47%の減少に留まっています。