相手の部品メーカーが納期や品質を守る業者であるか否かは、調達する企業にとって極めて重要な問題です。その観点からは、毎回入札は危険なのです。
毎回入札で調達すると、落札した部品メーカーが納期を守るか否か、品質が良いか否か、知ることが困難ですから、時として「はずれ」を掴んでしまうかもしれません。
購入するのが独占企業であれば、部品メーカーが「今回の納入先に嫌われたら、今後は商売ができなくなる」という恐怖心を持つでしょうから、真面目に納期や品質を守ろうとするでしょう。
しかし、そうでなければ「毎回多くの企業が入札しているから、今回の企業に嫌われても、別の企業に売れば良い」と考える部品メーカーも出てくるでしょう。
場合によっては、悪徳業者に「安値で落札して粗悪品を売りつけようという」というインセンティブを持たせてしまう可能性さえもあるでしょう。
その点、下請けであれば、「10年に一度、下請け企業の見直しをするので、次回の見直しで取引を打ち切られないように、しっかりやってほしい」と言われれば、真面目にやらざるを得ないでしょう。