長期化するコロナ禍。感染収束への道筋がつかぬまま、2度目の春を迎えました。
1年後、いや、半年後の世の中の動きさえ見通しがつかない中、将来への漠然とした不安を抱えるはたらき盛りの現役世代は多いはずです。
30代といえば、仕事や家庭で責任ある立場を任される人が増え、キャリアやマネープランを改めて見直す人が増える時期かと思います。
そこで今回は、『はたらき盛りの30代世帯「ほんとうの貯蓄額」平均は』と題して、30代の貯蓄や借入金といったお金事情をのぞいていきます。
30代の「金融資産」はどのくらいか
30代のお金事情をながめるまえに、金融広報中央委員会が公表した、最新版「家計の金融行動に関する世論調査」令和2年(2020年)調査結果から、みんなの金融資産保有額(全ての世代)を知っておきましょう。
金融資産保有額(20歳代~70歳以上) ※金融資産を持たない世帯を含む
単身世帯
- 平均・・・653万円
- 中央値・・・50万円
二人以上世帯
- 平均・・・1436万円
- 中央値・・・650万円
全ての世代の金融資産額を確認したところで、30代のお金事情について、単身世帯・二人以上世帯に分けて確認していきます。
30代の金融資産保有額 ※金融資産を持たない世帯を含む
30代の金融資産保有額は以下の通りです。
単身世帯
- 平均・・・327万円
- 中央値・・・70万円
二人以上世帯
- 平均・・・591万円
- 中央値・・・400万円
ではこの貯蓄を、30代のみなさんはどのような種類の金融商品で保有しているのでしょうか。
30代の「種類別金融商品保有額」 ※金融資産を持たない世帯を含む
30代・単身世帯の金融資産保有額・・・327万円
預貯金(うち運用または将来の備え)・・・167万円
- うち定期性預貯金・・・57 万円
金銭信託・・・3万円
生命保険・・・20 万円
損害保険・・・2 万円
個人年金保険・・・10万円
債券・・・9万円
株式・・・79万円
投資信託・・・22万円
財形貯蓄・・・6万円
その他金融商品・・・10万円
30代・二人以上世帯の金融資産保有額・・・591万円
預貯金(うち運用または将来の備え)・・・261万円
- うち定期性預貯金・・・102万円
金銭信託・・・5万円
生命保険・・・131万円
損害保険・・・13万円
個人年金保険・・・40万円
債券・・・5万円
株式・・・69万円
投資信託・・・23万円
財形貯蓄・・・42万円
その他金融商品・・・1万円
30代の金融資産の約半分を預貯金が占めていることが分かりました。(単身世帯:51%、二人以上世帯:44%)
では、30代の金融資産保有額のあらましがわかったところで、保有額ごとの割合をみていきましょう。