この4月、改正高年齢者雇用安定法が施行され、本人が希望する場合は70歳までの雇用が各企業に努力義務として課されるようになります。

これとつながるように、年金の制度にも改正の動きがみられます。

2022年度からは繰下げ受給の上限年齢や、在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げが予定されており、シニア世代の就労を後押しする制度が整いつつあります。

「いつまで働き続けるか」「いつから年金生活をスタートするか」

60代以降のシニア世代のライフスタイルはますます多様化していくことが予想されます。

さて、私たちの老後の生活をささえる「年金」。現役世代のみなさんは、その受給額はどのくらいかご存じでしょうか。

50歳以上であれば「ねんきん定期便」の「老齢年金の種類と見込額(年額)」などで把握されている方もいるかもしれませんね。

そこで今回は、『国民年金&厚生年金「いまの受給額」平均・比較』と題して、現在の年金受給者のみなさんが、どのくらい年金を受け取っているのかチェックしていきます。

厚生労働省年金局公表の「令和元年(2019)度厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和2年12月)」を参考にいたします。

国民年金「いまどきの受給額」

ではさっそく、国民年金の「いまの受給額」をながめていきます。

フリーランス(自営業者)は第1号被保険者、専業主婦(夫)は第3号被保険者となります。

現在の国民年金の受給額は以下のとおりです。

国民年金受給額:男性

~1万円未満:1万2693人
1万円~2万円未満:6万803人
2万円~3万円未満:22万1983人
3万円~4万円未満:70万6206人
4万円~5万円未満:134万5582人
5万円~6万円未満:312万4529人
6万円~7万円未満:849万4551人
7万円以上:38万1323人

国民年金受給額:女性

~1万円未満:6万6247人
1万円~2万円未満:24万4695人
2万円~3万円未満:74万63人
3万円~4万円未満:226万4161人
4万円~5万円未満:336万406人
5万円~6万円未満:454万1337人
6万円~7万円未満:598万7227人
7万円以上:144万306人

国民年金の平均年金月額は全体で5万5946円、うち男性が5万8866円、女性が5万3699円です。