一昨年「老後2000万円問題」が話題になりました。

老後の年金だけでは約2000万円足りないという報告書を金融庁が発表したことで、騒ぎになったあの問題です。

2000万円という金額の大きさに不安になった人もいるでしょうし、年金だけで足りると思っていた人にとっては、正に寝耳に水の事態。大変驚かれた人も多いと思います。

私は、大学卒業からこれまで資産形成のアドバイザーとして多くのお客様のファイナンシャル・プランニングを担当させて頂きました。

そこで今回は公務員の退職金に注目し、老後の生活を支える退職金が2000万円以上あるのか、その実態について見ていきたいと思います。

国家公務員の退職金はいくらか

公務員は国家公務員と地方公務員に分けられ、それぞれ国家公務員退職手当法と各地方公共団体の条例により支給されることになっています。

一般の民間企業と違い、退職金の支給について法律で定められているのも民間との大きな違いですね。

今回は内閣官房ホームページの「令和元年度の退職手当の支給状況・退職手当支給額別退職手当受給者数」を元に国家公務員の退職金を詳しくみていきます。

常勤職員と行政職俸給表(一)適用者のそれぞれのデータは以下のとおりです。

常勤職員 退職手当支給額(定年)

受給者総数・・・12714人

〈内訳〉

  • 500万円未満・・・93人
  • 500~1000万円未満・・・118人
  • 1000~1500万円未満・・・500人
  • 1500~2000万円未満・・・4003人
  • 2000~2500万円未満・・・6672人
  • 2500~3000万円未満・・・1143人
  • 3000万円以上・・・185人