2021年1月29日に行われた、株式会社小松製作所2021年3月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社小松製作所 常務執行役員 CFO 堀越健 氏
株式会社小松製作所 執行役員 経営管理部長 今吉琢也 氏

新型コロナウイルスに関する影響について

堀越健氏:CFOの堀越です。まず初めに、現在の新型コロナウイルスに関する影響について、私から説明させていただきます。

まず、事業活動の状況です。生産への影響については、10月末の決算発表の際、「すべての工場が通常稼働」と説明しました。新型コロナウイルスの感染が再び拡大している地域もありますけれども、すべての工場が通常稼働の状態をキープしています。なお、一部の地域でコンテナ不足の問題があり、生産には若干影響が出ていますけれども、販売や業績への影響はございません。

次に、販売・サポート活動への影響です。「Komtrax」で見た市場における機械の稼働状況ですが、多くの地域で第2四半期以降、例年並みに戻った状態が継続しています。新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、ロックダウン等の制限を行っている地域もありますけれども、足元、稼働状況に大きな影響は見られません。28ページに主要地域の状況を載せていますので、こちらで説明いたします。

【参考資料】Komtrax日次平均稼働時間推移

28ページで、主要地域の「Komtrax」日次平均稼働時間の推移を示してございます。左側は、欧州主要国の状況です。欧州では、新型コロナウイルス感染再拡大を受けてロックダウン等が行われましたが、稼働時間に大きな変化は見られません。

右側は、その他主要地域の状況でございます。日本・アメリカ・インドネシアでは、稼働時間に大きな変化は見られません。また、インドやペルーなど、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、稼働時間が一時大きく落ち込んだ地域も通常レベルに戻っていまして、同様の状態が継続しています。

営業活動については、一部の地域で在宅勤務になっていますけれども、多くの地域では通常勤務、あるいは制限付き勤務に移行している状態でございます。お客さまの機械をサポートするサービスについても、部品倉庫やワークショップでおおむね通常勤務になっています。

次に、2020年度の需要実績と見通しでございます。左側のグラフは、主要7建機の需要について対前年同期伸び率を示したもので、10月見通しと実績を比較しています。第3四半期の実績は、中国がプラス30パーセントとなり、10月見通しを上回りました。また、中国以外の地域も全体でプラスとなり、10月見通しを上回りました。

右側のグラフは、伝統市場と中国を除く戦略市場について、10月見通しと実績を比較したものでございます。伝統市場については、欧米はマイナス幅が縮小し、日本は前年の消費税増税や、台風の影響による需要減からの反動等で大幅なプラスとなり、10月見通しを上回りました。また、中国を除く戦略市場では、東南アジアやインド等が10月見通しを上回りました。

10月見通しでは、中国を除く全体では、2021年度の比較的早い時期に、需要が対前年同期比でプラスに転じると見込んでいましたが、当四半期でプラスになりました。ただし、第1四半期・第2四半期からのずれ込みの需要等の影響もありますので、慎重に見極めたいと思います。

以上が需要全体の状況ですが、新型コロナウイルスの影響は受けていませんけれども、鉱山機械の需要については、後ほどご説明いたしますように、引き続き対前年でマイナスが継続しており、コマツ全体の売上としては厳しい状態が続いています。足元、第4四半期についても、欧州や北米を含め、世界各地で新型コロナウイルスの感染が再び拡大している等、先が読みにくい状況もございますので、引き続き需要の状況を注視しつつ、機敏に動ける体制をさらに整え、事業活動を続けてまいります。

2020年度 第3四半期(10‐12月)の概況

それでは、終わりました2020年度第3四半期の決算概要について、ご説明いたします。初めに6ページで、2020年度第3四半期の概況をご説明いたします。為替レートは1ドル104.9円、1ユーロ123.4円、1元15.7円です。前年同期比で、円はドルに対して円高、ユーロ・元に対して円安となりました。また、こちらに記載はありませんけれども、豪ドルに対しては円安、南アランド・ロシアルーブルに対しては円高となっています。

2020年度第3四半期の連結売上高は、前年同期比マイナス9.5パーセント減収の5,555億円。営業利益はマイナス28.3パーセント減益の471億円となりました。売上高営業利益率はマイナス2.2ポイント低下し、8.5パーセントとなりました。連結売上高は、物量減や為替のマイナスの影響等により減収となりました。また、営業利益についても、固定費の削減効果があったものの、物量減および為替のマイナス影響等により減益となりました。純利益はマイナス36.6パーセント減益の286億円です。

2020年度 第3四半期(10‐12月)の各セグメント売上高と利益

7ページでは、各セグメントの売上高と利益についてご説明いたします。建設機械・車両の売上高は、前年同期比マイナス7.5パーセント減収の5,052億円。セグメント利益は、マイナス28.8パーセント減益の377億円となりました。為替差のマイナス影響や、鉱山機械の売上高減少等により減収。利益は固定費の削減効果があったものの、物量減および為替のマイナス影響等により減益となりました。

リテールファイナンスの売上高は、前年同期比マイナス7.6パーセント減収の167億円。セグメント利益は、マイナス14.6パーセント減益の34億円となりました。北米を中心に新規取組高が減少したこと等により、減収減益となりました。

産業機械他の売上高は、前年同期比マイナス30.4パーセント減収の370億円。セグメント利益は、マイナスで12.7パーセント減益の48億円となりました。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、自動車業界向け鍛圧機械・工作機械の需要の減少、据付作業の遅延等により減収減益となりました。

〈建設機械・車両〉2020年度 第3四半期(10‐12月)の地域別売上高(外部顧客向け)

8ページが、建設機械・車両部門の地域別売上高の状況です。建設機械・車両の売上高は、前年同期比マイナス7.5パーセント減収の5,040億円となりました。北米・アジア・欧州・中南米で大きく減少いたしました。伝統市場の北米・欧州で減少した一方、戦略市場のオセアニア等が増加したことから、伝統市場の比率は、前年同期の50パーセントから47パーセントに低下しました。

2020年度 第3四半期(4‐12月)の概況

9ページで、2020年度第3四半期9ヶ月ですけれども、この概況を説明いたします。為替レートは1ドル106.4円、1ユーロ122.1円、1元15.4円です。前年同期比で、円はドル・元に対して円高、ユーロに対して円安となりました。また、こちらに記載はありませんが、豪ドル・南アランド・ロシアルーブルに対しては円高となっています。

連結売上高は、前年同期比マイナス17.2パーセント減収の1兆5,133億円。営業利益は、マイナス48.3パーセント減益の1,075億円となりました。売上高営業利益率はマイナス4.3ポイント低下し、7.1パーセントとなりました。連結売上高は、新型コロナウイルス感染拡大による影響で需要が減少したことに加え、為替のマイナス影響等もあり減収となりました。また、営業利益についても、物量減および為替のマイナス影響等により減益となりました。

その他の収益・費用については、支払利息の減少や為替差益により、前年同期比プラス137億円のマイナス41億円となりました。純利益は、マイナス51.2パーセント減益の659億です。

2020年度 第3四半期(4‐12月)の各セグメント売上高と利益

10ページで、各セグメントの売上高と利益についてご説明いたします。建設機械・車両の売上高は、前年同期比マイナス16.7パーセント減収の1兆3,817億円。セグメント利益は、マイナス50.8パーセント減益の899億円となりました。主に、新型コロナウイルス感染拡大の影響による売上減少、および為替のマイナス影響により減収。利益は、物量減および為替のマイナス影響等により、減益となりました。

リテールファイナンスの売上高は、前年同期比マイナス6.4パーセント減収の495億円。セグメント利益は、マイナス25.0パーセント減益の81億円となりました。北米を中心に新規取組高が減少したこと等により、減収。売上高の減少に加え、支払猶予の影響やリースアップ車の評価の見直し等により、減益となりました。

産業機械他の売上高は、前年同期比マイナス19.7パーセント減収の1,020億円。セグメント利益は、マイナス6.7パーセント減益の89億円となりました。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、自動車業界向け鍛圧機械・工作機械の需要の減少、据付作業の遅延等により減収減益となりました。

〈建設機械・車両〉2020年度 第3四半期(4‐12月)の地域別売上高(外部顧客向け)

11ページが、建設機械・車両部門の地域別売上高の状況です。建設機械・車両の売上高は、前年同期比マイナス17.3パーセント減収の1兆3,684億円となりました。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、北米・アジア・欧州・中南米で大きく減少しました。伝統市場の北米・欧州で減少した一方、戦略市場の中国・オセアニアは増加したことから、伝統市場の比率は、前年同期の50パーセントから48パーセントに低下しました。

〈建設機械・車両〉2020年度 第3四半期(4‐12月)の売上高とセグメント利益の増減要因

12ページが、建設機械・車両部門の売上高とセグメント利益の増減要因です。売上高は、物量減および為替のマイナス影響等により、前年同期比マイナス2,763億円の減収となりました。セグメント利益は、固定費の削減によるプラス要因があったものの、物量減および為替のマイナス影響等により、前年同期比マイナス929億円の減益となりました。また、セグメント利益率は、前年同期比マイナス4.5ポイント減少し、6.5パーセントとなりました。

〈リテールファイナンス〉2020年度 第3四半期(4‐12月)の状況

13ページが、リテールファイナンスの状況です。資産は、主に為替の影響で減少しました。新規取組高は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による建機本体の販売減少等により、北米で大きく減少しました。売上高は、新規取組高の減少等により減収。セグメント利益は、売上高の減少に加え、リースアップ車の評価の見直し等により減益となりました。

なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、主に第1四半期に、一部のお客さまから支払猶予の依頼を受け、状況を把握の上対応しましたが、現在は落ち着いています。

〈産業機械他〉2020年度 第3四半期(4‐12月)の売上高とセグメント利益

14ページが、産業機械他セグメントの売上高とセグメント利益の状況です。産業機械他部門の売上高は、前年同期比マイナス19.7パーセント減収の1,020億円となりました。半導体市場向けのエキシマレーザー関連の売上が堅調に推移したものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、自動車業界向け鍛圧機械・工作機械の需要の減少、据付作業の遅延等により減収減益となりました。

セグメント利益は、前年同期比マイナス6.7パーセント減の89億円。セグメント利益率は、プラス1.2ポイント増の8.8パーセントとなりました。ここで産業機械の受注と売上について、36ページの参考資料でご説明いたします。

【参考資料】BBレシオ〔受注/売上指数(6ヶ月)〕産業機械

36ページで、産業機械の受注と売上の指数の推移を示しています。グラフは直近6ヶ月の受注額を、同じく6ヶ月の売上高で割った指数の推移です。コマツ産機は、プレス機械・板金機械の販売・サービスを行っています。新型コロナウイルスの影響による、自動車部品メーカーの設備投資・保全サービス工事の抑制・延期や、渡航・入航規制等による海外顧客における据付工事等の遅延により、受注は低いレベルで推移しています。指数は100パーセントを下回っています。

コマツNTCは、トランスファーマシン・マシニングセンタ・クランクシャフト加工機等の、工作機械の設計・製造・販売を行っています。コマツ産機と同様、自動車部品メーカーの設備投資・保全サービス工事の抑制・延期の影響を受け、受注および売上がともに低迷しており、足元の指数は100パーセントを下回っています。

連結貸借対照表

15ページで、連結貸借対照表についてご説明いたします。純資産は3兆5,929億円となり、前年度末比でマイナス606億円減少しました。棚卸資産は、新型コロナウイルス感染拡大の影響等により生産以上に販売が落ち込み、6月末で増加しましたが、第2四半期に続き、減少いたしました。年度末に向けては、さらに削減する予定です。一方、売上が減少したことにより、売掛金が減少いたしました。

借入金・社債は、前年度末比でマイナス959億円減少し、9,163億円となりました。株主資本比率は、前年度末比プラス1.6ポイント増の50.1パーセントとなりました。ネットD/Eレシオは0.39となりました。私からの説明は以上でございます。

2020年度の業績見通し

今吉琢也氏:経営管理部長の今吉です。それでは、ここから2020年度業績見通しと、主な市場の状況等についてご説明いたします。

17ページで、2020年度の業績見通しの概要についてご説明いたします。第3四半期の実績は、10月見通しに対し、一般建機本体の需要が想定より強かったこともあり、売上も堅調でしたが、売上高・営業利益ともおおむね想定の範囲内であったため、今回、年間の業績見通しについては変更していません。

なお、新型コロナウイルス感染が再拡大しており、現時点ではオペレーション等に大きく影響は出ていませんが、リスクもあり、機械の稼働状況や部品・サービスの需要等、動向をよく見極めていきたいと思います。

〈建設機械・車両〉主要7建機の需要推移と見通し

18ページから、主要7建機の需要推移についてご説明いたします。鉱山機械を含む、主要7建機の需要の推移を表しています。2020年度第3四半期の数字は、当社推定の速報値です。なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響が、中国とその他の地域で異なるため、今回から、中国を除く全地域の伸び率も一部お示ししています。

2020年度第3四半期の需要台数は、前年同期比プラス8パーセントの増加となったもようです。中国以外の地域では、前年同期比プラス5パーセントの増加となったもようです。2020年度の需要見通しは、前年比マイナス10パーセントからプラスマイナス0パーセントに見直しています。地域ごとの濃淡はあるものの、10月見通しの想定よりも早く、需要の回復が見られます。

なお、新型コロナウイルスの感染再拡大により、ロックダウン等の制限を行っている地域もあり、需要の動向については引き続き注視してまいります。次ページ以降で、主要市場の状況についてご説明いたします。

〈建設機械・車両〉主要市場の需要推移と見通し:①日本

19ページで、日本市場の需要推移についてご説明いたします。2020年度第3四半期の需要台数は、前年同期比プラス25パーセントの増加となったもようです。前年同期は、消費税増税や台風の影響で需要が落ち込んでいたこともあり、大幅な増加となりました。

2020年度の需要見通しについては、公共事業による土木向けの需要が堅調に推移していることに加え、民間工事向けの需要も回復の兆しが見られることから、前年比でマイナス5パーセントからプラスマイナス0パーセントに見直しています。

「Komtrax」の平均稼働時間は、12月は前年同月比プラス6パーセントとなりました。稼働日影響や、前年同月が暖冬の影響で除雪車の稼働時間が少なかったこともあり、プラスとなっています。

〈建設機械・車両〉主要市場の需要推移と見通し:②北米

20ページで、北米市場の需要推移についてご説明いたします。2020年度第3四半期の需要台数は、前年同期比マイナス4パーセントの減少となったもようです。原油価格低迷の影響により、エネルギー・レンタル分野の需要が低調であるものの、経済活動が本格再開した6月以降、建設・住宅向けを中心に需要の回復傾向が続いており、マイナス幅は縮小しています。

2020年度の見通しは、前年比でマイナス15パーセントからマイナス10パーセントに見直しています。今後も需要の回復傾向が続くと見込んでいますが、新型コロナウイルスの感染再拡大により、多くの州で経済活動を制限する動き等もあるため、状況を注視してまいります。

「Komtrax」の平均稼働時間は、12月は前年同月比プラス3パーセントとなりました。エネルギーやレンタル分野は稼働が低い状態ですが、その他の分野は、新型コロナウイルス感染拡大前のレベルに戻っています。

〈建設機械・車両〉主要市場の需要推移と見通し:③欧州

21ページで、欧州市場の需要推移についてご説明いたします。2020年度第3四半期の需要台数は、前年同期比マイナス9パーセントの減少となったもようです。先行き不透明感から顧客の新規車両買い控え等があるものの、インフラ工事の再開もあり、英・仏・独・イタリアで需要が回復しつつあります。

2020年度の需要見通しは、前年比マイナス20パーセントからマイナス15パーセントに見直しています。回復基調が続くと見込んでいますが、新型コロナウイルス感染再拡大によるロックダウン等もあり、足元、影響は見られませんが、今後も状況は注視してまいります。「Komtrax」の平均稼働時間は、12月は前年同月比でプラス4パーセントとなりました。

〈建設機械・車両〉主要市場の需要推移と見通し:④中国

22ページは中国市場です。需要の数字は外資メーカーの数字です。2020年度第3四半期の需要台数は、前年同期比プラス30パーセントの増加となったもようです。政府の公共投資により、需要は強い状況が続いています。なお、参考として国産メーカー込みの、ミニショベルも含む油圧ショベルの第3四半期の総需要は、前年同期比でプラス65パーセントの増加となっています。

2020年度の見通しは、前年比プラス35パーセントからプラス45パーセントに見直しています。「Komtrax」の平均稼働時間は、12月は前年同月比でプラス3パーセントとなりました。

〈建設機械・車両〉主要市場の需要推移と見通し:⑤東南アジア

23ページで、東南アジア市場の需要推移についてご説明いたします。2020年度第3四半期の需要台数はプラス1パーセントとなり、前年同期並みの需要となりました。最大市場のインドネシアは、マイナス15パーセントとなりました。

公共投資の予算執行が進んだことから、建設分野で需要のマイナス幅は大きく縮小し、また、農業分野もパームオイルの価格上昇を受け、需要が回復しました。フィリピンは、新型コロナウイルスの影響で依然需要が低迷しているものの、タイ・マレーシアは需要が回復しています。

2020年度の見通しは、前年比でマイナス30パーセントからマイナス20パーセントに見直しています。インドネシアやタイ、マレーシアでは、引き続き需要の回復が続くと見込まれますが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、規制が強化されている地域もあるため、状況を注視してまいります。インドネシアの「Komtrax」月平均稼働時間は、前年同月比で12月はプラス7パーセントでした。

〈建設機械・車両〉鉱山機械の需要推移と見通し

24ページで、鉱山機械の需要推移についてご説明いたします。2020年度第3四半期の需要台数は、前年同期比マイナス8パーセントの減少となったもようです。原油や石炭の価格低迷により、主に北米・インドネシアで需要が減少しました。

2020年度の需要は、前年比マイナス20パーセントからマイナス10パーセントで、見通しは変更していません。原油や石炭の価格は足元上昇傾向にあるものの、北米・インドネシア等の需要は引き続き、低いレベルで推移すると見ています。その他の地域は需要が堅調に推移しています。

ここで、鉱山機械の受注と売上の状況について、34、35ページの参考資料でご説明いたします。

【参考資料】BBレシオ〔受注/売上指数(6ヶ月)〕鉱山機械(本体)

34ページで、鉱山機械本体の受注と売上の指数の推移を示しています。グラフは直近6ヶ月間の新車の受注額を、同じく6ヶ月間の売上高で割った指数の推移です。

上段、コマツアメリカは、超大型ダンプトラックの製造・販売をしています。銅や鉄鉱石向けの需要が堅調であり、指数は100パーセントを上回っています。中段のコマツドイツは、超大型油圧ショベルの製造・販売をしていますが、台数が少ないためアップダウンはありますが、足元の指数は100パーセントを下回っています。

コマツ単独は、インドネシア向け100トンクラスのダンプトラックの需要の低迷が続いていますが、ロシアや豪州向けの受注により、足元の指数は100パーセントを上回っています。

【参考資料】BBレシオ〔受注/売上指数(6ヶ月)〕KMC製の鉱山機械(本体)

35ページでは、KMC製の鉱山機械本体の受注と、売上の指数の推移を示しています。露天掘りでは銅向け等で需要が堅調であるものの、坑内掘りの受注は引き続き低調な状態が続いています。売上高も減少していることから、指数は100パーセントレベルになっています。

〈建設機械・車両〉鉱山機械の売上高の見通し

25ページで、鉱山機械の売上高についてご説明いたします。2020年度第3四半期の売上高は、前年同期比マイナス15パーセント減少の2,001億円となりました。為替の影響を除くと、マイナス11パーセントの減少となります。石油や石炭の価格低迷により、主に北米・アジアで売上が減少いたしました。

〈建設機械・車両〉部品の売上高の見通し

26ページで、部品の売上高の状況についてご説明いたします。2020年度第3四半期の売上高は、前年同期比マイナス12パーセント減少の1,241億円となりました。為替の影響を除くと、マイナス9パーセントの減少となります。

一般建機については、経済活動の再開に伴い、多くの地域で機械の稼働時間が通常レベルに戻っており、部品の売上も回復しつつありますが、鉱山機械は、石炭・原油価格下落に伴う鉱山機械販売減と、顧客の投資抑制によるオーバーホールの先送り等により、売上高が減少しています。

ESGへの取り組み:外部評価

それでは、最後に37ページ以降で、主な活動についてご紹介いたします。まず、コマツのESGへの取り組みです。「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インディシーズ ワールドインデックス」に引き続き選定されました。それからCDPにより、「気候変動」および「水セキュリティ対策」Aリスト企業と認定をされています。

中小型クラス 油圧ショベル電動化共同実証実験 開始―米国プロテラ社との協業―

次に38ページです。このたび、中小型クラスの油圧ショベルの電動化の実現に向けて、米国プロテラ社より、リチウムイオンバッテリーシステムの供給を受ける協業契約を締結いたしました。2021年より実証実験を進め、2023年から2024年に量産化を目指してまいります。

2021年5月、コマツは100周年を迎えます

最後に39ページです。コマツは今年5月に100周年を迎えます。先日、100周年記念サイトをホームページ上にプレオープンしています。2021年度は100周年イヤーとして、ステークホルダーのみなさまとのコミュニケーションを深めてまいります。私からの説明は以上です。

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