資産運用をすると投資家思考になる

筆者は資産運用、株、投信、暗号資産、不動産など様々な投資をしています。本格的に資産運用を始めてからは、自身のお金の使い方に大きな変化が起きたのを感じました。それは「できるだけ資産運用の効率性を高めたい」という投資家思考への転換です。

資産運用をする前は、勉強をするために書籍やセミナーに参加するコストは「形に残らないものにお金を使うのはもったいない」と感じていました。その一方で、大して仲良くもない人たちとの飲み会には、1回で5,000円を支払うということをしていたのです。これは投資の観点でいえば、逆こそが正しいと感じます。

資産運用は軍資金の大きさが投資効率に直結します。同じリスクを取って年利5%のリターンを狙う場合でも、元手が100万円だと一年のリターンは5万円です。しかし、1億円では500万円と100倍になります。そのため、ムダな出費は抑えて投資効率を高めることに意識が強くなります。

投資効率を高めるためには、軍資金を大きくするためにもムダな出費を抑えたいというインセンティブが働きます。また、新たな資産銘柄や変化する投資状況の情報を得るためのコストは、投資活動の一環と感じるようになりました。実際、資産運用の勉強をした知識がそれを得るためのコストを大きく上回る経験をしてきました。お金を使う時の基準は常に「リターン>価格」という具合になったわけです。

ムダな出費を控え、お金を使う時は常に使うコストよりリターンが大きい買い物に集中する、資産運用をすると必然的にコストを下げて、大きなリターンを求める意識になるのです。結果的にお金が貯まるのです。

収入が増えることで、ムダな出費を増やす人も確かに世の中にいます。しかし、筆者の経験値でいえば、そうした人以上にお金に対する価値観が変化することで、むしろムダな出費が減る人を多く見るようになったと感じます。

高級フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」代表 黒坂 岳央