もっと戦力になれることをアピールすべく頑張っていると、今度は子供が体調を崩して何日も出社できなくなってしまうこともあったそうです。

「毎日とにかく必死なのに、泣かせてばかりで娘に申し訳なく、戦力になれず会社に申し訳なく、家事が満足にできず家族に申し訳なく……。すべてが中途半端な気がして、自分は一体何がしたいのか、どうすればいいのか完全に見失っていました」

この「申し訳ないの連鎖」こそが、ワーママを襲う「謎の罪悪感」の正体なのではないでしょうか。

「謎の罪悪感」を増幅させた周囲の声

事あるごとに「申し訳ない」気持ちになる「謎の罪悪感」が増幅していったのには、周囲からの声も大きかったとTさんは言います。

復帰前からクギを刺した保健師の言葉

職場復帰する直前、公民館で開かれていた育児相談室に参加したTさん。担当してくれた保健師に、近々保育園に入園することを告げると「子供はお母さんのことを保育園でずっとずっと待っているからね。早く迎えに行けるように毎日頑張らないといけないよ」という言葉をかけられたそうです。

「まるで子供を他人に押し付けて遊びに行く人にかける言葉みたいですよね。まだ入園もしていないのに『保育園に預けるのは子供が可哀想!』という思いを植え付けられたようで、すごくショックでした」