企業の定めによって異なりますが、3月末日を以て定年退職を迎える人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
一部の企業には定年制度を廃止する動きもありますが、海外ではアメリカやイギリス、オーストラリアなどが既に定年制を廃止しています。
果たして日本の制度がどうなるのか気になるところではありますが、もっと気になるのは国民年金や厚生年金がいくらもらえるのかということです。
私は大学卒業後、信用金庫での勤務経験があり、FPの資格を持つファイナンシャルアドバイザーとして、多くの方のファイナンシャルプラニングに関わってきました。
今回は、都道府県別の国民年金と厚生年金の受給額について見ていきたいと思います。
【都道府県別】厚生年金の平均年金月額はいくらか
厚生労働省年金局発表の「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和2年12月)」によると、厚生年金の全国の平均受給額は14万6162円、国民年金は5万6049円です。
ただし、厚生年金においては、都道府県別の平均値を見ると、月々の受給額に差が出ているところもあるようです。
まずは厚生年金から見ていきたいと思います。都道府県別の厚生年金保険の平均年金月額は以下のとおりです。
都道府県別厚生年金保険の平均年金月額(基礎年金月額を含む)
- 全 国:14万6162円
- 北 海 道:13万6277円
- 青 森 県:12万2081円
- 岩 手 県:12万5914円
- 宮 城 県:13万9163円
- 秋 田 県:12万2488円
- 山 形 県:12万3969円
- 福 島 県:12万9458円
- 茨 城 県:14万7213円
- 栃 木 県:14万2581円
- 群 馬 県:14万2436円
- 埼 玉 県:15万7019円
- 千 葉 県:16万997円
- 東 京 都:15万9556円
- 神奈川県:16万6546円
- 新 潟 県:13万1946円
- 富 山 県:13万8602円
- 石 川 県:13万6291円
- 福 井 県:13万4072円
- 山 梨 県:13万8442円
- 長 野 県:13万8156円
- 岐 阜 県:14万4615円
- 静 岡 県:14万6021円
- 愛 知 県:15万5449円
- 三 重 県:14万6264円
- 滋 賀 県:14万9282円
- 京 都 府:14万7865円
- 大 阪 府:15万2525円
- 兵 庫 県:15万5255円
- 奈 良 県:15万9318円
- 和歌山県:14万1861円
- 鳥 取 県:12万7009円
- 島 根 県:12万7603円
- 岡 山 県:14万501円
- 広 島 県:14万5782円
- 山 口 県:14万3599円
- 徳 島 県:12万7314円
- 香 川 県:13万8395円
- 愛 媛 県:13万4776円
- 高 知 県:12万6857円
- 福 岡 県:14万610円
- 佐 賀 県:12万7736円
- 長 崎 県:13万2422円
- 熊 本 県:12万6149円
- 大 分 県:13万656円
- 宮 崎 県:12万2795円
- 鹿児島県:12万6736円
- 沖 縄 県:12万4217円
最も多いのが神奈川県で16万6546円、次に多いのが千葉県の16万997円です。いずれも首都圏の平均値が高いことが分かります。
一方で最も少ないのは青森県で12万2081円となっています。
(参考)新法老齢厚生年金については、旧法の老齢年金に相当するものを「老齢年金」としています。新法退職共済年金についても同様です。
【都道府県別】国民年金の平均年金月額はいくらか
続いて国民年金について見ていきたいと思います。
同様の調査結果より、都道府県別の国民年金平均年金月額は以下のとおりです。
都道府県別国民年金の平均年金月額
- 全 国:5万6049円
- 北 海 道:5万5095円
- 青 森 県:5万3253円
- 岩 手 県:5万6746円
- 宮 城 県:5万5623円
- 秋 田 県:5万5151円
- 山 形 県:5万6755円
- 福 島 県:5万5988円
- 茨 城 県:5万5607円
- 栃 木 県:5万5761円
- 群 馬 県:5万6989円
- 埼 玉 県:5万5509円
- 千 葉 県:5万5857円
- 東 京 都:5万4966円
- 神奈川県:5万5992円
- 新 潟 県:5万8136円
- 富 山 県:5万9669円
- 石 川 県:5万8666円
- 福 井 県:5万8936円
- 山 梨 県:5万5428円
- 長 野 県:5万8647円
- 岐 阜 県:5万7921円
- 静 岡 県:5万7745円
- 愛 知 県:5万6673円
- 三 重 県:5万8129円
- 滋 賀 県:5万7848円
- 京 都 府:5万5044円
- 大 阪 府:5万3988円
- 兵 庫 県:5万5910円
- 奈 良 県:5万5562円
- 和歌山県:5万4286円
- 鳥 取 県:5万8236円
- 島 根 県:5万8856円
- 岡 山 県:5万8606円
- 広 島 県:5万7896円
- 山 口 県:5万7983円
- 徳 島 県:5万5437円
- 香 川 県:5万8733円
- 愛 媛 県:5万6462円
- 高 知 県:5万4758円
- 福 岡 県:5万5115円
- 佐 賀 県:5万7777円
- 長 崎 県:5万5140円
- 熊 本 県:5万6461円
- 大 分 県:5万4988円
- 宮 崎 県:5万6168円
- 鹿児島県:5万6415円
- 沖 縄 県:5万2112円
こちらはどの都道府県もあまり差がない、という結果になりました。受給金額は概ね5~6万円の範囲でおさまっているようです。
(参考)国民年金については、旧法老齢年金の受給者と新法老齢基礎年金の受給者(受給資格期間を原則として25年以上有する者)の合計であり、老齢基礎年金受給者には被用者年金を上乗せして受給している者を含みます。
将来の年金額が不安な人は自助努力で準備を
前述の結果を見てみると、厚生年金受給者の1ヶ月当たりの受給金額はおよそ14万円~15万円程度でした。
これは現役時代の月収の5~6割程度の水準と言えるでしょう。これでは老後も今の生活水準を維持することは難しいと言わざるをえません。
老後に経済的に困窮しないためにも、働いている今から準備をしていく必要があります。
話題のイデコやつみたてニーサなど、税制優遇制度を利用したつみたて投資はぜひ検討したいところです。
「長期・分散・つみたて」投資を行うことで、積み立てた金額以上に資産形成をすることが期待できます。
税制優遇制度は他にもあります。
貯蓄型保険を活用して、毎月保険料を払っていけば、生命保険料控除を利用することが可能です。
万が一の保障も確保できるため、働く世代の人は優先的に検討したいところです。
個人年金保険に加入すれば、一定の条件を満たした場合に生命保険料控除の枠とは別で、個人年金保険料控除の利用も可能です。
保障と投資のバランスをとって、税制優遇制度を組み合わせながら資産運用を設計していくとよいでしょう。
資産運用ができる商品を上手に組み合わせることで、老後資金の準備がしやすくなります。
おわりにかえて
今回は都道府県別に年金受給額を見ながら、老後の資産形成についてご紹介しました。
今後は今以上に少子高齢化が進むことが予想されています。
公的年金制度も定期的に見直されるため、はたらく世代の皆さんの受給額が今後変わるのか、見通しも不透明です。
これから老後を迎える人たちは、自助努力で老後資金を積み立てていきましょう。
最近では資産運用の無料セミナーがオンラインで受講できるなど、資産運用の機運が高まってきています。
これを機に老後の準備を始めてみてはいかがでしょうか。
