株式市場の振り返り-売買代金は久々の3兆円超の活況、日経平均株価は半年ぶりの高値

2016年10月28日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 17,446円(+109円、+0.6%) 反発
  • TOPIX 1,392.4(+10.4、+0.8%) 反発
  • 東証マザーズ総合指数 935.6(▲0.5、▲0.1%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,370、値下がり銘柄数:510、変わらず:105
  • 値上がり業種数:27、値下がり業種数:6

東証1部の出来高は26億2,881万株、売買代金は3兆1,330億円(概算)の活況となりました。出来高は30億株に届きませんでしたが、売買代金は7月29日以来約3か月ぶりに3兆円超えとなりました。

振り返ってみると、決算発表の本格開始となる1月、4月、7月と、いずれも月末が週末に当たり(注:4月はGW入り前)、商いが大幅な活況となっています。これは偶然でしょうか? なお、今回は10月31日が週末ではありませんが、どれだけの商いになるか注目です。また、日経平均株価は半年ぶりの高値を付け、17,500円回復が目前に迫っています。

一方、東証マザーズの出来高は4,126万株、売買代金は558億円でした。出来高は前日より若干増えたものの、相変わらずの薄商いで、大型株とは好対照な結果となりました。

総合指数も続落となり、この先に物色テーマがないと900ポイント割れも視野に入ってくるでしょう。何か資金流入のきっかけになるような材料が欲しいところですが、目立ったIPO案件も少なくなるため、難しい状況が続くかもしれません。

場中に好決算を発表したデンソーが急騰、快進撃が続いた三井不動産は12日ぶりに下落

個別銘柄では、前日に決算発表を行った日立建機(6305)が年初来高値を更新する大幅上昇となり、日本電産(6594)も4日連続で年初来高値を更新しました。また、場中に上期決算と小幅ながら上方修正を発表したデンソー(6902)が急騰して引けています。その他、野村ホールディングス(8604)も急騰し、アステラス製薬(4503)や任天堂(7974)も大幅上昇となりました。

一方、前日の決算が期待外れに終わった花王(4452)が急落し、ピジョン(7956)や資生堂(4911)も売られました。また、連日高騰していた三井不動産(8801)も12日ぶりの反落となっています。

新興市場では、上場5日目のユーザベース(3966)が小幅続落となりましたが、串カツ田中(3547)は小幅続伸となりました。また、Jストリーム(4308)が値を飛ばしましたが、ブランジスタ(6176)は大幅下落となっています。

なお、時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)は小幅安、CYBERDYNE(7779)は変わらずでした。閑散相場を反映して、新興市場らしい値動きは見られなかったようです。

 

青山 諭志