老後生活のため、みんな何を準備しているか
前ページで、おおよその将来の年金受給額についてみてきました。
年金だけでは、やはり「ゆとりのある生活」は実現困難なのでしょうか。
年金に頼らず、老後を安心して迎えるためにはどうしたらいいのでしょう。
そのヒントが公益財団法人生命保険文化センターの「令和元年度 生活保障に関する調査」に書いてあります。
老後の最低日常生活費
- 22万1000円(平均月額)
ゆとりある老後生活費
- 36万1000円(平均月額)
「自分の老後の日常生活費を公的年金でまかなえるか」
- まかなえると思う人:17.5%
- まかなえるとは思わない人:78.7%
日常生活費はともかく、ゆとりある老後生活の費用を、受給する年金額と比較してみると、おそらく足りない人がほとんどではないでしょうか。
やはり、年金だけでは老後生活を送ることは難しそうですし、実際にみなさんそのように考えていることがわかります。
また「老後保障に対する私的準備状況」という質問には、
- 老後生活のため何らかの手段を「準備している」:65.9%
- 「準備していない」:31.3%
〈具体的な準備手段の内訳〉
- 個人年金保険・変額個人年金保険・生命保険:44.7%、
- 預貯金:44.2%
- 有価証券:7%
年金保険などは「年金」というワードが含まれているので活用しやすいためか、準備をしている人のうち、約半数の人が加入しています。
有価証券に関しては、数値としてはそれ程大きくはないですが、過去の保有割合の数値と比較すると、平成5年以降、令和元年がいちばん高い数値を記録しています。
近年の低金利の影響で、有価証券等の運用商品で効率よく老後資金を準備したいという人が増えてきています。
多様な金融商品を組み合わせながら準備をしておく必要があると、みなさんお考えなのかもしれませんね。