クロス・マーケティンググループ、デジタルマーケティング領域を強化し、連結売上高300億円に向けた体制を構築

2021年2月22日に動画にて公開された、株式会社クロス・マーケティンググループ2020年12月期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社クロス・マーケティンググループ 代表取締役社長 CEO 五十嵐幹 氏

2020年12月期 通期Executive Summary

五十嵐幹氏:株式会社クロス・マーケティンググループ代表取締役社長の五十嵐幹でございます。今回は、2020年12月期通期連結決算について説明させていただきます。はじめに2020年12月期通期決算の概要について、Executive Summaryはご覧のとおりとなりました。

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1つ目はコロナ禍ではあるものの、継続的な成長に向けたデジタルマーケティング領域の強化のため、2020年12月にドゥ・ハウス社の株式の取得を決定しました。これにより連結売上高300億円に向けた体制整備を進めています。

2つ目としては、当期は国内外ともに新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けましたが、第4四半期の国内各事業の売上高は堅調に推移し、前年同期比は国内リサーチ事業は94.4パーセント、ITソリューション事業は107.6パーセント、WEBプロモーションは122.2パーセントとなりました。

3つ目は、通期で経常利益10億円を確保しました。特に、下期は国内事業が堅調に推移したこともあり、経常利益8.9億円を計上し、前年同期比は110パーセントとなりました。

2020年12月期 通期連結決算概要

2020年度通期の連結決算概要です。2020年通期における売上高は159億8,500万円で、前年比86パーセント、営業利益は9億8,600万円で前年比77.8パーセント、経常利益は10億7,800万円で、前年比93.8パーセントとなりました。

当期純利益は4億6,700万円となりました。海外を中心に当期は厳しい状況ではありましたが、第3四半期以降、国内事業が安定的に推移したことに加え、コロナ禍における緊急対応として販管費を抑制したことで、前期並みの経常利益を確保しました。

リサーチ事業(国内・海外)の状況

続きまして事業セグメント別の状況です。はじめに、国内および海外のリサーチ事業についてご説明します。通期の結果としては、国内の売上高は前年比93パーセント、海外が54パーセントとなり、セグメント利益は前年比91パーセントという結果となりました。

特に海外リサーチ事業については、都市封鎖などの影響や、前年の第4四半期に大型案件が計上されている反動により、当期は前年を大きく下回る売上高となりましたが、販管費抑制により第4四半期単体では利益を確保しました。

国内リサーチ事業については、第2四半期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響が最も大きく、前年同期比80パーセントの売上高となりましたが、それ以降は回復傾向が続き、通期で前年比93パーセントとなりました。個社別ではメディカル系リサーチ事業を主とするメディリード社と、覆面調査を主とするショッパーズアイ社の売上高は通期で前年を上回る水準となり、堅調に推移しました。

ITソリューション事業の状況

ITソリューション事業の状況です。通期の結果としては、売上高は前年比99パーセントと前年並み、セグメント利益は前年比71パーセントの結果となりました。主力のクロス・コミュニケーション社において、上期は新型コロナウイルス感染症拡大により営業活動に影響があったものの、下期の受注は堅調に推移し、第4四半期の売上高は前年同期比108パーセントと、好調な結果となりました。人材系のFittio社においては、各種施策等により登録者が増加し、通期の売上高についても前年を上回り好調に推移しました。

その他事業(WEBプロモーション事業)の状況

WEBプロモーション事業を展開している、その他の事業の状況です。通期の結果としては、売上高は前年比104パーセント、セグメント利益は98パーセントとなりました。こちらの事業でも、上期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、案件の延期や中止となるケースがありましたが、下期は顧客のネットシフトが加速し、案件数が増加しました。

また外部パートナーとの業務提携を強化するとともに、営業活動についても顧客との関係強化や、インバウンドマーケティングの強化を実施したことも下期の売上増加につながり、第4四半期の売上高は過去最高を達成しました。

(振り返り)FY20の注力施策及び今後の成長イメージ

続いては2020年のトピックス、各事業の取り組みをご説明します。2020年は主力キーワードをデジタルトランスフォーメーションとしており、各事業にてデジタルマーケティング・AI・ビッグデータ等の領域を含め、サービスの提供拡大を進めています。それらの代表的な事例、取り組みをご紹介します。

リサーチ事業(国内)の取り組み①

まずは、リサーチ事業の国内における取り組みをご紹介します。当社グループでは、グループ全体で収益力・競争力強化に向け、グループ子会社の再編やシナジー強化に取り組みました。

その一環として、国内リサーチ事業において当社グループの主力であり、インターネットリサーチを主とするクロス・マーケティング社と、インサイト発掘、オフラインリサーチを主とするリサーチ・アンド・ディベロプメント社を合併しました。

これにより、市場変化への迅速な対応や連動性、効率性の高いワンストップサービスの提供を目指しています。

また、リサーチ業務のアウトソーシング拠点として、withwork社を設立しました。これは、適切な人材の採用および育成、運用キャパシティと品質の向上や、災害時の事業継続性などを目的としたものです。

リサーチ事業(国内)の取り組み②

続いては、リサーチ事業における新サービスをご紹介します。1つ目は、顧客企業のビッグデータ活用を支援するカスタマージャーニー型データ分析サービスです。現在、さまざまな業界で新型コロナウイルス感染症拡大の影響が出ており、各企業が苦境に立たされている状況となっています。

その中で、当社リサーチ子会社による消費者の意識データの収集と、顧客企業が保有する大量の消費者の行動データ等を統合、分析し、より厳しい環境下で最適なマーケティング施策を導くサービスとして提供を開始しました。

次に、オープンデータ関連のサービスの紹介です。同サービスはメディカル系のリサーチ事業を提供しているメディリード社からリリースした新サービスになります。

Webクローラーに、テキスト解析に最適化したAIを組み合わせることにより、世界中にある17億以上のWebサイトから必要な情報を収集し、分析までのプロセスを効率化、高度化したサービスになります。

最後に、顧客企業のWebページにおける消費者のデジタル上の体験向上を支援するサービス「Cross-UX」を紹介します。こちらは、ポップインサイト社と共同で提供を開始しました。こちらのサービスにより、消費者にとって快適なWebページ作成を支援することで、顧客体験の向上につなげ、消費者の再訪率や契約受注率の向上を支援します。

ITソリューション事業の取り組み

ITソリューション事業の取り組みのご紹介になります。同事業においては、今期、当社グループにとって新領域であるD2Cブランド向けサービスの提供を開始しています。

D2Cブランドとは、自社で商品の企画・開発から販売までを一貫して行うビジネスモデルで、商品開発から集客・販売まで、多岐にわたる専門的な知見が必要となります。

そこで、SNS上の画像データを解析するAI技術が特徴のニューロープ社や、アパレル系の商品開発や製造、ブランディングを得意とするサードオフィス社と共同で、サービスの開発・提供に取り組みました。

同サービスでは、D2Cブランドの成長に必要不可欠なマーケティング・ECサイト構築・集客などに対してトータルで支援します。

また、スマホアプリの受託開発の領域では、大和証券グループが提供する新スマホ証券「CONNECT」について、これまでの金融機関向けアプリ開発の実績、ノウハウを生かし、デザインからインフラ基盤までの全プロセスを開発しました。

その他事業(WEBプロモーション事業)の取り組み

WEBプロモーション事業の新サービスになります。WEBプロモーション事業を行っているD&M社において、外部企業との連携を進め、デジタルマーケティングサービスの開発や強化に取り組みました。

1つ目の事例は、サブスクリプションシステムを提供しているテモナ社とのパートナーシップの締結についてです。これにより、同社のサブスクシステムを利用する事業者向けにD&M社が得意とする、消費者ネットワークパネルを用いたマーケティング支援が可能となりました。

2つ目は、位置情報ビッグデータ分析サービスを提供するクロスロケーションズ社と業務提携し、新サービスを共同で開発しました。

同社の位置情報ビッグデータ分析サービスを用いてマーケティング対象者を抽出し、その対象者へのアンケート結果と位置情報、行動データ等を合わせて分析することで、新規開拓、既存顧客のリピート促進、集客効率の向上につながる施策を導き出す支援を行うサービスをリリースしています。

グループの成長に向けた注力ポイント

今後の事業成長イメージについて、ご説明します。当社は総合マーケティング企業として、デジタル・ITを活用して顧客のビジネスを成功に導くため、グループ全体でデジタルマーケティング領域の徹底的な強化を推し進めていきます。

それにより、マーケティングソリューションをさらに進化させ、連結売上高300億円を目指していきます。

ターゲットとなる市場規模・動向

当社がターゲットとする市場環境・動向をご説明します。はじめに、当社の成長領域であるITソリューション事業、WEBプロモーション事業を取り巻くデジタルマーケティング関連市場についてです。

同市場においては、国内のインターネット広告市場が2019年で2.1兆円に拡大しており、毎年2桁の成長をしています。また、2020年に新領域としてサービスの提供を開始した国内D2C市場規模は2019年で約2兆円となっており、さらに2025年には3兆円を超えると予測されています。

次に、当社グループの祖業であるリサーチ事業においては、市場環境の急速な変化や消費者ニーズの多様化により、顧客企業のマーケティング活動はより複雑化しており、そして、リサーチ市場の領域が拡大してきています。

それに従い、市場調査によるデータ収集を中心とした従来定義によるリサーチ市場に、データ分析・レポート作成等のデータ収集に留まらない、総合的なソリューションを提供するインサイト産業が加わってきています。2019年の従来定義における世界のリサーチ市場は約5.1兆円で、インサイト産業の市場規模は約4.8兆円となっています。

以上、デジタルマーケティング関連市場、リサーチ市場、インサイト市場の3つを合わせて10兆円を超える市場規模となっており、一定の市場規模が見込め、高い成長性のある領域でビジネスを推進していきます。

今後の成長イメージ

今後の成長イメージとしては、前述のとおり、10兆円を超える成長市場において継続的な投資や施策を実行し、プレゼンスを発揮することで企業価値の拡大を目指します。

2021年より事業セグメント変更を実施予定①

今後の中長期的な企業価値の拡大を目指すにあたり、事業セグメントを変更することにしました。事業セグメントの変更により、市場環境への対応と成長事業を明確にした上で、高い成長性を目指したマネジメントを推進していきます。

変更の概要としては、従来の事業セグメントにおけるリサーチ事業を、データマーケティング事業とインサイト事業に分割し、ITソリューション事業とその他事業をデジタルマーケティング事業に統合します。

2021年より事業セグメント変更を実施予定②

変更後の事業セグメントにおいて、2021年の売上見通しをお話しします。当社の成長領域であるとともに、売上高が90億円と最大となるデジタルマーケティング事業を軸に添え、オンラインを中心としたデータ収集等のサービス提供を主とするデータマーケティング事業が64億円、コンサルや消費者のインサイト発掘等により顧客の意思決定を支援するインサイト事業が61億円となります。

デジタルマーケティング事業の売上高推移

今後の主力事業となるデジタルマーケティング事業の売上高推移と、2021年の売上高の予測になります。当セグメントの売上高は、2016年から2020年までで平均成長率20パーセントとなっており、2021年の売上高は90億円で、前年比94パーセント増となる見込みです。

デジタルマーケティング事業の概要

デジタルマーケティング事業のサービスの概要をご説明します。同事業では、デジタル・ITを中心としたプロモーション、EC、マーケティング支援、システム開発・保守・運用等、ITビジネスにおける総合的なサービスを提供します。

システム・アプリ開発では、特に証券やネットバンキング系のアプリ開発に対して豊富な実績があり、IT人材の供給も行います。

WEBプロモーション事業においては、800万人の消費者ネットワークにより、最適なターゲットへのアプローチが可能となっています。また、サンプルプロモーションにより、消費者の実際の体験を生かした商品開発・育成支援や、口コミを利用したプロモーションサービスを提供します。

2021年12月期の方針・施策

続きまして、これまでにご紹介した今後の成長イメージを踏まえた2021年の方針、施策および業績予想についてご説明します。

2021年の方針としては、グループ内外におけるデジタルシフトを「DX ACTION」として推進し、ビジネスモデルの進化と事業領域の拡大を推進していきます。

グループ内において、インバウンド・マーケティングデータと案件受注状況等をリアルタイムで分析することで、効率のよい営業施策を導き出す「Sales DX」、グループ外へのアクションとして顧客企業が保有する消費者データを活用分析する「Data Marketing Solutionサービス」の強化、D2Cブランド向けの新サービス「D2C Growth Partnerサービス」の強化、また、外部企業との連携によるデジタルサービスの拡張を推進していきます。

2021年の実施施策

次に、すでに取り組んでいる施策をご紹介します。当社は、株式会社ドゥ・ハウスの株式を取得し、子会社化しました。ドゥ・ハウス社の売上高は継続して成長しており、2020年9月期は33億円となっています。

ドゥ・ハウス社が保有する生活者ネットワークや事業者ネットワークと、当社グループが保有するネットワークを連携することで、プロモーションサービスを拡大し、デジタルマーケティング領域において、両社の強みを生かした事業強化を推進します。

2021年1~12月業績予想

以上の方針や施策を踏まえた2021年の業績予想についてです。デジタルマーケティング領域への積極的な投資を実施し、売上高を拡大、成長を優先することで、連結で過去最高売上215億円を目指します。

セグメント別の売上高は、デジタルマーケティング事業が90億1,400万円で前年比193.5パーセント、データマーケティング事業が63億7,800万円で前年比113.4パーセント、インサイト事業が61億700万円で前年比107.1パーセント、営業利益は12億5,000万円で前年比126.8パーセントと、グループで最高売上を達成し、増収増益を目指していきます。

2020年、2021年の配当金額について

続いて、2020年および2021年の配当金額についてです。2020年期末配当は、期初の予定どおり1株あたり3.1円を実施することにしました。これにより、2020年12月期の配当は中間配当を合わせて6.2円となります。また、2021年12月期の配当は業績予想を踏まえ、通期で1株6.4円と増配を予定しています。

2021年の実施施策

最後に、2021年12月期のコーポレートアクションをご説明します。当社は、グループの中長期的な成長、株主をはじめとするステークホルダーへの透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を目指し、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでいます。

1つ目として、2021年12月期は決算期の変更を予定しています。12月は事業の繁忙期であるとともに決算期でもあり、これらの重複を避けることでグループ運営の効率化、適時適切な事業推進を行うことを目的として、現在の事業年度の期末日である12月31日を6月30日へ変更します。

また、任意の指名・報酬委員会を設置しました。役員報酬や役員人事における透明性・公正性をこれまで以上に徹底し、合理性を担保するとともに、株主への説明責任を果たすことを目的としています。

当社グループは、今後も中長期での企業価値の向上に取り組み、「Total Shareholder Return(TSR)」の拡大を推進していきます。

2020年12月期の通期の決算説明は以上となります。厳しい環境が続くことが予想されますが、積極的な施策の実行・推進により、中長期的な企業価値の向上を実現していきますので、引き続きクロス・マーケティンググループのご支援をよろしくお願いします。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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