70代以上「少な目貯蓄」で老後を乗り切るには
老老格差の状況をみて「自分も他人事ではない」と焦りを感じた人もいらっしゃるかと思います。
貯蓄が少ないまま老後を迎えた場合、限られた年金収入と老後資金で毎日をやりくりしなければなりません。そこで、貯蓄が少ない状態で老後を乗り切る手段を学んでおきましょう。
老後も継続して働く
老後も働き続け、年金以外の収入を得るのも1つの方法です。ただし、仕事を続けて厚生年金保険の被保険者になる場合、「在職老齢年金制度」を考慮する必要があります。
これは、給料と年金の額によっては、年金の全部あるいは一部が支給停止となる制度。現在は60~64歳までの人が月給(総報酬月額相当額と老齢厚生年金の基本月額の合計)28万円を超えて働くと、年金の全部または一部が支給停止に。
※ただし、2022年からは上限額が変更になり、65歳以上の人と同じく「月給47万円」が支給停止の基準となります。
老齢年金の繰下げ受給をする
65歳からの年金受給を66歳以降に繰り下げて受給すると、年金額が増額されます。繰り下げ年齢は現在「70歳まで」ですが、2022年の4月からは「75歳まで」に。
繰下げることで「0.7%×繰下げた月数分」が割り増しとなるため、仮に70歳まで繰下げると42%(=0.7%×5年×12カ月)アップします。
こちらは、就業・収入状況や健康状態によって慎重に検討していきたいところですね。
固定費を見直す
光熱費、保険料といった固定費は、「口座から勝手に引き落とされるもの」として放置しているケースが多く見受けられます。
しかし、この固定費こそ、見直すことで継続して節約効果が得られる重要な項目。貯蓄に充てるお金を捻出できるうえ、老後生活にかかる費用を削減できます。
たとえば、以下のような項目を見直してみましょう。
- 必要以上の保険に加入していないかを見直す。
- スマホの契約プランの見直しや、格安SIMへの乗り換えを検討する。
- 利用していないのに契約したままのサブスクリプションサービスがないかを確認する。
いざ振り返ってみると「自分が契約しているプランを把握していない」などの気づきがあったご家庭も多いのでは?固定費の見直しには、現状を知ることが大切です。まずは、契約書や通帳を確認するところから始めてみましょう。