異例づくめの今年の受験シーズン。3月に入り、終盤にさしかかってきた頃かと思います。

高校や大学に無事入学すると、自分の学業に関する経歴が新たに加わりますね。これが「学歴」ですね。

私は証券会社にて約20年、個人のお客様を中心に資産運用のコンサルティングを行ってきました。また日本FP協会のCFP資格認定会員でもあります。

本日は学歴で会社員の退職金は変わるのか、その差はいくらかについてお話ししていきます。

会社員の退職金、学歴でいくらの差がでるか

学歴によって退職金は、いくらの差がでるのでしょうか。

厚生労働省の「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」を参考に見ていきます。

最終学歴別で、退職者1人平均退職給付額(勤続20年以上かつ45歳以上の退職者)は以下の通りです。

大学・大学院卒(管理・事務・技術職)

  • 定年:1983万円
  • 会社都合:2156万円
  • 自己都合:1519万円
  • 早期優遇:2326万円

高校卒(管理・事務・技術職)

  • 定年:1618万円
  • 会社都合:1969万円
  • 自己都合:1079万円
  • 早期優遇:2094万円

高校卒(現業職)

  • 定年:1159万円
  • 会社都合:1118万円
  • 自己都合:686万円
  • 早期優遇:1459万円

まずは「定年」の退職金額で比較してみましょう。

学歴と職種によって差が生じていて、いちばん低いのが高校卒(現業職)で1159万円、いちばん高いのが大学・大学院卒で1983万円となっており、800万円の差がついています。

事務職の大卒と高校卒でも差が生じています。定年退職で比較すると、高校卒の方が365万円低くなっています。

いずれのケースを見ても、大学・大学院卒の退職金額がいちばん高いようです。

学歴と勤続年数で退職金を比較、いくらの差がでるか

では学歴に加え、勤続年数別で比較するとどうなるのでしょうか。見ていきましょう。

大学・大学院卒(管理・事務・技術職)

  • 勤続 20年~24年:1267万円
  •    25年~29年:1395万円
  •    30年~34年:1794万円
  •    35年以上:2173万円

高校卒(管理・事務・技術職)

  • 勤続 20年~24年:525万円
  •    25年~29年:745万円
  •    30年~34年:928万円
  •    35年以上:1954万円

高校卒(現業職)

  • 勤続 20年~24年:421万円
  •    25年~29年:610万円
  •    30年~34年:814万円
  •    35年以上:1629万円

勤続34年までの退職金額の差が大きいことに着目してください。大卒・大学院卒では30~34年が1794万円、高校卒ではそれぞれ928万円、814万円となっています。

これは大学院卒が勤続30~34年で定年退職を迎えている可能性があるため、1794万円という比較的大きな退職金額になっていると考えられます。

ただ、大学・大学院卒は勤続20年以上から見る限り、ほぼコンスタントに退職金額が上昇しており、高校卒の上昇の仕方と少し異なるようです。

高校卒の場合だと35年以上で急激に上昇しています。

高校卒の場合、勤続年数が短いと、定年でもらえるはずだった退職金より極端に少ない額が支給される可能性があります。

退職金額が気になる人は、退職する前に調べておくとよいかもしれませんね。

会社員の退職金、学歴の差は解消できるか

前ページでお話ししたとおり、大学卒と高校卒で支給額に差が生じていることがわかりました。

この金額の差はどうすれば解消できるのでしょうか。

できれば、早いうちから資産運用をスタートすることをおすすめします。

資産運用というと、株式などをイメージされるかもしれませんが種類や方法は様々です。

初心者でも取り組みやすいのが、毎月決まった額を積み立てながら長期で運用する方法です。

つみたてニーサやイデコを活用しても構いません。国が整えている税制優遇制度ですから活用してみるのも一案です。

もちろんメリットだけでなくデメリットもありますので、自分に本当に合っているかよく検討した上で始めるといいでしょう。

運用を始める際は、ぜひ保険商品も一緒に検討することをおすすめします。

保険は自分の身に何かあったとき、資産運用の歯車を止めることなく、生活を保障してくれる金融商品です。

保険をうまく活用すれば、保障も得ながら運用もできる商品もありますので検討してみると良いでしょう。

おわりにかえて

いろいろなご提案をしてきましたが、お金に関することはできるだけ、専門家に相談されることをおすすめします。

世の中には真偽が不明な情報もありますから、金融に関する正しい情報を提供してくれる存在は頼りになるはずです。

資産運用の先進国と言われる欧米ではIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)といわれる、金融機関から独立した資産運用アドバイザーがいます。

日本でもFPやIFAといった金融の専門家がいますので、上手に活用しながらお金の悩みを解決していただければ幸いです。

参考資料