シニア層向けの保険CMをよく見かけるようになりました。
生命保険や医療保険だけでなく、認知症保険も最近は人気があるようです。
厚生労働省老健局公表の「認知症施策の総合的な推進について」によると、高齢化の進展に伴い、認知症の人は2012年に462万人(約7人に1人)だったのが、2025年には約700万人(約5人に1人)に増加していくことが予想されています。
5人に1人と聞くと、かなりの確率で自分もそのようになる可能性が高い訳ですから、到底、他人事とは思えません。
認知症になると介護費用がかかりますし、そもそも病気になった時など、老後にお金がないと大変不安になります。
私は大学卒業後、信用金庫での勤務経験があり、FPの資格を持つファイナンシャルアドバイザーとして、多くの方のファイナンシャルプラニングに関わってきました。
そこで今回は、貯金ゼロの高齢者夫婦がどのくらいいるか、お金の老後対策と合わせて見ていきたいと思います。
貯金ゼロの高齢夫婦はどのくらいいるか
それでは二人以上の高齢夫婦世帯の貯蓄額のデータから、貯金ゼロの高齢夫婦世帯がどのくらいいるのか、見ていきたいと思います。
金融広報中央委員会実施の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上の世帯調査](令和元年)」の結果によると、金融資産を保有していない世帯を含む金融資産保有額の割合は以下のとおりです。
世帯主の年齢が60歳代の世帯
- 金融資産非保有:23.7%
- 100万円未満:3.5%
- 100~200万円未満:4.0%
- 200~300万円未満:3.2%
- 300~400万円未満:3.9%
- 400~500万円未満:2.7%
- 500~700万円未満:5.9%
- 700~1000万円未満:5.2%
- 1000~1500万円未満:9.8%
- 1500~2000万円未満:5.8%
- 2000~3000万円未満:9.1%
- 3000万円以上15.4%
- 無回答:7.9%
世帯主の年齢が70歳代の世帯
- 金融資産非保有:31.1%
- 100万円未満:3.4%
- 100~200万円未満:2.8%
- 200~300万円未満:3.5%
- 300~400万円未満:3.7%
- 400~500万円未満:1.9%
- 500~700万円未満:6.2%
- 700~1000万円未満:6.4%
- 1000~1500万円未満:8.2%
- 1500~2000万円未満:6.0%
- 2000~3000万円未満:8.4%
- 3000万円以上:11.1%
- 無回答:7.2%
驚くべきことに、60歳代の世帯の約5人に1人、70歳代は約3人に1人が貯蓄なしと回答しています。
この貯蓄には、預貯金以外に生命保険や有価証券も含まれています。これだけ高い割合の人が、貯金も保障もなく生活しているということがわかります。
高齢世帯の困窮ぶりが時々ニュースで流れることがありますが、決して他人事ではなさそうです。我々もこのような状況を深刻に捉え、考えていかなければとつくづく思います。
貯金ゼロ高齢夫婦の心配ごとは他にもある
高齢夫婦が抱える問題はお金だけではありません。
冒頭でご紹介した認知症もそうですが、病気などの不足の事態にも備えなくてはなりません。高齢になると病気になる可能性が高くなるからです。
例えば、日本人の死因の第1位である悪性新生物(ガン)は、今や日本人の2人に1人がかかる時代です。
ガンにかかると、入院費もそうですが、最近では治療のための通院費、健康保険適用外の先進医療の技術料、抗がん剤にかかる費用など、様々な費用がかかります。
これはガンに限ったことではありません。その他の病気でも同様です。
誰しも、自分のことなら我慢できたとしても、大切なご家族やパートナーに万が一のことがあれば、できる限りのことはしてあげたいと思うものです。
病気になったとき、治療をお金で諦めないためにも、万が一の時に備えて貯蓄をしておく必要があると言えるでしょう。
貯金ゼロ高齢夫婦にならないために
「老後に貯金ゼロという事態はなんとしてでも避けたい」という人は今、できることから始めましょう。
それは資産運用です。
資産運用と聞いてもピンとこない人も多いかもしれませんが、最近話題のイデコやつみたてニーサをイメージしてもらうとよいかもしれません。
イデコやつみたてニーサは、将来のために毎月こつこつ積立投資をするための税制優遇制度です。将来のために積立投資をすると、国が税金を優遇してくれるのです。
国が老後の資産形成をバックアップしてくれる制度なので、ぜひ利用したいところです。
ただ、「ネットでイデコやつみたてニーサを調べても、正直よくわからない」という人も多いと思います。経済や金融ワードは、なかなか理解しがたいですよね。
その場合は誰かに聞くのが一番の近道です。ただし、この「誰か」の選択を間違えないようにご注意ください。
友人や先輩、親に相談する場合、その方がしっかりとした金融知識を持っている人であれば、相談しても大丈夫です。そうではないなら、専門家に頼ることをおすすめします。
「餅は餅屋」ということわざがあります。
資産運用は、普段から市場の動きを観察していたり、お客様の意向を理解できる、現場経験が豊富な金融の専門家に聞くのがいちばんです。
最近ではIFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)が話題です。彼らは金融機関から独立して中立な立場でその人に最適な金融商品を提案してくれるプロのアドバイザーです。相談するのに最適でしょう。
おわりにかえて
「資産運用の専門家がどこにいるのか」、「どこに行けば相談できるのか」、「貯金がない自分でも相談にのってもらえるのか」など、不安は尽きませんね。
いきなり相談するのは気が進まないという人は、無料のマネーセミナーに参加することをおすすめします。
最近ではオンラインで気軽に受講できるセミナーが増えてきました。セミナーを受講すると、個別相談まで無料で受けられる場合もあります。
まずはできることからコツコツと始めてみましょう。やがて大きな財産に成長しているかもしれません。
今年こそは老後への準備を始めてみてはいかがでしょうか。
