(5)「iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)

今まったく貯蓄がないのであれば、財形貯蓄や定期預金自動積立を利用して少しずつ貯めましょう。まずは100万円。その次の目安は、やはり生活費の6カ月分、できれば1年分です。これが貯まったら、つみたてNISA・iDeCoなどの制度を活用してお金を増やすことを考えていきます。先取り貯蓄ができるようになったら、少しでも多く貯蓄に回せるように、支出の削減に取り組みましょう。無駄な出費や衝動買いを抑えてお金を貯められるようになれば、その分、目標達成も近づきます。

今から貯蓄を始めるなら、「最初の目標額」はいくらにすべき?

 今まったく貯蓄がなく、これからお金を貯めていくのであれば、上でも触れたように、まず「100万円」を目標にしてみましょう。これから数千万円用意しなければいけないのに、100万円が目標とは少ないと思われるかもしれません。しかし、あまり高い目標をいきなり掲げても、達成できずに苦しくなってしまうかもしれません。

 100万円貯蓄できれば、お金を貯める楽しみ、喜びがわかります。また、「貯めることができた」という自信が生まれ、その後の貯蓄がスムーズになり、1000万円貯めるのは難しくないでしょう。小さな成功体験を積みながら、先に進んでいきましょう。

 もっとも、100万円という金額は、なんとなくでは貯まらない金額でもあります。今まで紹介してきた「貯まる仕組み」を用意して、その中で貯めていくことが必要です。ぜひ試してみてください。

 

■ 頼藤太希(よりふじ・たいき)
株式会社Money&You代表取締役/マネーコンサルタント
日本証券アナリスト協会検定会員、ファイナンシャルプランナー(AFP)、日本アクチュアリー会研究会員、中央大学客員講師。外資系生命保険会社に勤めた後に、2015年に(株)Money&Youを創業。女性向けWebメディア『FP Cafe』や月300万PV、250万UUの『Mocha(モカ)』を運営すると同時に、マネーコンサルタントとして、資産運用・税金・Fintech・キャッシュレスなどに関する執筆・監修、書籍、講演などを通して日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『1日5分で、お金持ち』(クロスメディア・パブリッシング)など著書多数。

 

頼藤氏の著書:
1日5分で、お金持ち―――誰でもできる、お金の超基本大全

頼藤 太希