シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は回転寿司チェーン店「スシロー」を運営するスシローグローバルHD(3563)の2021年1月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2021年2月2日に更新された、スシローグローバルHDの2021年1月既存店売上高は、対前年同月比95.1%。内訳は、客数83.2%、客単価114.2%となり、客単価のプラスで客数のマイナスをカバーできずにマイナス成長となりました。
一方で全店売上高は100.8%とプラス成長。既存店と全店で明暗が分かれました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は9月決算)。
前期の既存店売上高は、プラス成長5カ月・マイナス成長7カ月という結果に終わりました。今期に入り10月は対前年同月比104.3%でプラス成長になりましたが、11月94.7%、12月98.7%、1月95.1%とマイナス成長が3カ月継続中です。1月は客数が83.2%と今期最低となる一方で、客単価は114.2%と今期最高であり、客数増が今後の鍵を握ります。
全店売上高も前期は既存店同様の推移を見せましたが、今期は全ての月で対前年同月比100%以上の数字を維持して踏みとどまっています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
2020年の同社株価は8月まで2,600円で上値を抑えられていましたが、9月に入り2,600円を上方ブレイクしました。そのまま上昇は続き2021年最初の取引日である1月4日に高値3,970円に到達。
その後いったん3,400円台まで下落しましたが、再度上昇して高値水準の3,700-3,900円台で取引され、2月5日には4,000円台に、8日は終値で4,200円台に乗っています。
今期に入り全店売上高は対前年同月比100%以上の数字を維持する一方で、既存店売上高は11月から3カ月マイナス成長が続いています。客数の減少が足を引っ張る中で、既存店売上高がどのタイミングでプラス成長となるのかが注目されます。
参考資料
スシロー全店および既存店前年同月対比実績(2021年9月期)(株式会社スシローグローバルホールディングス)
LIMO編集部