シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「松屋」他を運営する松屋フーズHD(9887)の2021年1月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2021年2月1日に更新された松屋フーズHDの速報ベースの2021年1月既存店売上高は、対前年同月比84.6%。内訳は客数79.0%、客単価107.1%で、客数のマイナスを客単価のプラスでカバーできずにマイナス成長となりました。

また全店売上高も85.5%と、既存店・全店ともにマイナス成長となっています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。

既存店売上高については、前期は新型コロナウイルス問題が本格化した3月(対前年同月比94.8%)を除き全ての月でプラス成長を維持しました。しかし今期は1月まで全ての月でマイナス成長が継続。10月は対前年同月比97.1%まで回復しましたが、再度数字は後退しており、1月の84.6%は上期平均(83.4%)と同等になりました。

また全店売上高も既存店同様の推移を見せており、1月の85.5%は上期平均(84.7%)と同等です。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は2020年1月の5,130円が高値となっています。しかし2月後半からの世界的な株価下落を背景に、3月13日には3,025円の安値を付けました。その後は一時的な反発はありましたが、3,200~4,000円付近のレンジが続いており、現在は3,500円前後で取引されています。

昨年10月は、既存店・全店ともに対前年同月比プラス回復まであと一歩に迫りました。しかしコロナの感染再拡大を受けて再び数字は悪化しています。今期残り2カ月となりますが、このままマイナス成長が1年間続くのか注目されます。

松屋フーズホールディングスの過去1年の株価推移

参考資料

IR情報(2021年3月期:2020年4月〜2021年3月)

LIMO編集部