「100円だから」の罠⁈

そんな便利な100円ショップは、節約主婦にとってかなり心強い味方に見えます。専業主婦のSさんは、ご近所の100円ショップのパトロールが趣味という自称「節約主婦」。しかし、ご主人から「間違った節約は長期的にみると損をしている場合もある」と指摘を受けたとのこと。一体どういうことなのでしょう。

「妻は100均でシンプルなアイテムを見つけてきては自分でインテリアに取り入れるのが趣味です。本人もそれを自覚しており『高見えを目指す』といって先日キッチンの改造を始めました。

しかし、僕からすると『すべてのパーツの合計は果たしていくらか』ということと『何年も使えそうな素材か』の視点が妻には抜け落ちている気がしたんです。

実際に、収納を組み合わせてそろえたキッチン周りを見せてもらいましたが、材料費を合わせると既製品が買える値段にいつの間にかなっているんです。妻はDIYをするとき材料を一度に購入せず、試行錯誤しながら買い足しているためそのことがよく抜け落ちている傾向にあります。

また、素材を比べると、すでにセットで販売されているものは何年も耐えうるもので、取り換える必要を感じません。100円ショップの素材がすべて安価な材質とはいいませんが、短期間で劣化して何度も買い替えてしまうと結局値段は2倍になるということですよね」

ご主人からの指摘にハッとしたというSさん。確かに、プロがやったようなピッタリ感はなかなか出せず、値段の割には「間に合わせ感」が出ていた自作の収納グッズに気づいたそうです。ただ、衛生的な面からみて数年で買い替えた方が気持ちよく使える品物に関してはやはり100円ショップのアイテムはかなりコスパがいいと感じているとのこと。

「継ぎ足しや間に合わせ感が出るのだったら、しっかりとした既製品を賢く買う。長いスパンで見るという視点が抜け落ちていたのかもしれません」