60代の貯蓄の必要性

まずは60代の貯蓄の必要性について紹介します。

年金のみで生活するのは難しい

平成31年4月6日~令和元年6月2日に、(公財)生命保険文化センターが全国の18~69歳の男女個人を対象に行った「令和元年度 生活保障に関する調査」では、夫婦2人の老後の最低日常生活費は平均22.1万円(月額)、ゆとりある老後生活費は平均36.1万円(月額)という結果が出ています。

実際に受給される年金は個人差がありますが、厚生年金は約15万、国民年金は約5万といわれています。夫婦ともに厚生年金を受給するのなら生活できますが、国民年金の場合はかなり厳しい状況だといえるでしょう。

日本の男女の平均寿命は80歳を超えているため、単純に計算しても定年後に約20年分の老後資金が必要となります。毎月8万円ほど生活費が足りない場合は年間で96万円、それが20年続けば1920万円足りません。このように年金だけでまかなえない生活費を貯蓄でカバーしなければならないのです。

年齢を重ねて必要になる資金もある

旅行や趣味にお金を使いたい、子や孫への援助をしたいなど、定年後にゆとりある生活を送りたいと考える人も多いでしょう。しかし、年齢を重ねることで通院や入院などの医療費がかかることも十分考えられます。介護や老人ホームへの入居が必要になる場合もあるでしょう。贅沢するつもりはなくても、予定外の支出が発生する場合があるので、やはりしっかりと貯蓄をしておくと安心です。