年収600万円以下でも参考にできる、上手な貯蓄術とは

憧れの年収600万円台。急な年収アップは難しいかもしれませんが、さまざまな方法を見つけて収入増を図っている人もいるようです。「塵も積もれば」の精神で取り組んでみてはいかがでしょうか。

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」で年金積み立てをする

「人生100年時代、老後のお金が心配。今加入している年金以外にも、“第二の年金”みたいなものがあればいいですね」(男性 43歳)

個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」は、自分で決めた金額の掛け金を毎月の定期預金や保険、投資信託といった形で積み立て、60歳以降に掛け金と運用益の合計額をもとに、年金または一時金で受け取れるというもの。積立金額を所得控除の対象にできることから、節税にもつながるというメリットがあります。

投資に興味があるならNISAを検討してみる

「自分の好きな企業に投資してみたいです。株主優待も楽しみだし。でも、どんなふうに始めればよいのでしょう。NISAに興味がありますが、よくわかりません」(女性 39歳)

NISAは、個人投資家に対して税制を優遇する制度です。一定金額の範囲に限られますが、NISAで投資をすることで、利益や分配金が非課税になります。本来なら、株式や投資信託などへの投資は、利益や分配金、配当に約20%の税金がかかるため、投資に関心のある人は、NISAについても検討するとよいかもしれません。

少しでも収入アップを目指す、隙間バイトとオンライン活用

「スポーツインストラクターの私はコロナ禍で仕事が激減。でも、好きなとき、好きな時間帯で仕事を選びやすい“隙間バイト”をして、少し助かっています」(女性 31歳)

コロナ禍の中、マスコミなどでも取り上げられて注目された“隙間バイト”。料理のデリバリーや、チラシの封入作業など、自分の空いた時間だけ単発の仕事をするビジネススタイルは便利ですよね。予定していた用事が突然キャンセルになったときなどに利用する人も多いようです。また、オンラインによるコミュニケーションツールも進化しています。趣味や特技を活かして動画を作り、広告収入を得ることにチャレンジするのも、楽しみながら収入アップを図れそうですよね。

日々の暮らしの見直しをしてコツコツと

ひとつの目標目安でもある、年収600万円。しかしながら、高収入者には高収入ゆえの出費や諸経費もあり、一概にうらやましいとは言い切れないでしょう。まずは現在の収入に余裕を生み出すことを考え、家計の見直しや貯蓄方法について検討することが、心豊かな生活につながるのかもしれません。目標は諦めることなく、でも無理せずマイペースで、今できることから取りかかってみましょう。

貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

参考資料

佐和山 薫