『マンマ・ミーア!』(2008)

もともとブロードウェイで上演されたミュージカルを映画化した作品で、それだけ歌や音楽が素晴らしい映画です。「マンマ・ミーア」は世界的に有名なABBAというグループのヒット曲であり、劇中にもABBAの曲がたくさん使われていますが、今そのことをご存知のかたはあまり多くないかもしれません。けれど、きっとABBAの音楽を聴けばほとんどの人が「知ってる!」というでしょう。それほど人気で有名で、受け継がれている楽曲が本作でも楽しめます。

映画はむしろストーリーよりも音楽を楽しみたいんだという方にも、ストーリーも音楽も楽しみたいんだという方にも、もちろんストーリー重視の方にも響く1本です。じっくり観ても楽しく、ただただ再生しているだけでも流れてくる音楽にテンションが上がります。

2018年には『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』という続編となる映画も公開されていますので、気になる方はぜひ。

『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)

ビターな作品だけど胸アツで、主人公とともに熱狂し、燃え尽きたいという方におすすめの1作品です。公開当時、日本でもかなり話題になり人気の映画でしたので、すでに観たという方も多いかもしれません。

クイーンのボーカル、フレディ・マーキュリーを主人公として描き、音楽で開花していく様子と、自身のセクシュアリティに気づき苦しんでいく様子の両面に触れていくうちに心が揺さぶられます。

フレディを演じたラミ・マレックの繊細なお芝居も見どころで、今作でアカデミー賞主演男優賞を受賞しています。クイーンが活躍していた当時の雰囲気が味わえる技術を使った映像と、フレディ・マーキュリーかと思わせるラミ・マレックのお芝居で、画面を通してクイーンの音楽やライブが楽しめます。

『天気の子』(2019)

新海誠監督のアニメーション映画です。多くの人が知る『君の名は。』の音楽や物語ももちろん良かったのですが、本作は、観ていて心がパッと弾けるようなわくわくと感動、誰にとってもわかりやすくストレートに響くストーリーが見どころです。

『君の名は。』から新海監督とタッグを組んでいたRADWIMPSの楽曲は、サウンドトラックだけでも楽しめる曲ばかりですが、ストーリーをたどることでより感動が増す不思議な力を持っています。これだけ映画のストーリーとマッチしながら、それとは別に音楽が記憶に残る作品はあまりないかもしれません。

家族で観る作品を探している方にもおすすめですし、もちろん一人で観てものめり込める作品です。ただし、終盤になるにつれハンカチは用意しておいたほうが良いですよ。