「老後資金」を考える
先ほどから見てきたとおり、60代の貯蓄額(預貯金以外の金融資産と預貯金の額の合計)から負債の額を差し引いた額は、約1,906万円。
いわゆる「老後資金2,000万円」に、あと少しで届くというイメージですね。
ただ、これらはあくまでも平均値。一部の富裕層や、相続・贈与があった人なども含めたデータです。世帯分布を見たときに、貯蓄ゼロ、もしくは貯蓄100万円以下といった層の存在も無視することはできません。
実際に同調査では「二人以上の世帯のうち世帯主が60歳以上の世帯」の8.5%が、貯蓄額が100万円未満世帯である、という結果が出ているのです。
現役引退直前にお金のことで慌てることがないよう、人生100年世代と言われる長い老後を見据えた資産形成を、先手先手で意識していきましょう。
参考資料
LIMO編集部
執筆者
LIMO編集部は、経済や金融、資産運用等をテーマとし、金融機関勤務経験者の編集者が中心となり、情報発信を行っています。またメディア経験者の編集者がキャリア、トラベル、SDGs、ショッピング、SNSなどについて話題となっているニュースの背景を解説しています。当編集部はファンドマネージャーや証券アナリスト、証券会社・メガバンク・信託銀行にて資産運用アドバイザー、調査会社アナリスト、ファッション誌編集長、地方自治体職員等の経験者で構成されています。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ49年(589か月)で、メンバーが勤務していた金融機関は、野村證券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、日興証券、三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行、日本生命、フィデリティ投信などがある。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、FP2級、AFP等の資格保有者が複数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。株式会社モニクルリサーチが運営(最新更新日:2024年9月30日)。