国内では今週から大手企業の決算発表が相次いで行われます。コロナ禍にもかかわらず、業績予想を上方修正する企業が増えると見込まれています。好業績の企業を中心に個別銘柄を物色する戦略になるでしょう。

なお、26日から27日かけて連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれますが、こちらは大きな材料にはならないでしょう。

中長期的な上昇トレンドは続く、上目線で入りたい

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は1月14日に一時28,979円と、29,000円まであとわずかなところまで迫りました。しかしその後は長い上ひげを付けて下落、15日も陰線となりました。

今週は週初18日に窓をあけて下落して寄り付き、5日線を割り込みました。ひやりとしましたが、終値にかけては値を戻し、十字線のような形となりました。買いたい投資家と売りたい投資家が拮抗していることを示します。

そのとおり、19日には陽線となり、5日線を回復しました。その後は一進一退の動きとなったものの、5日線は維持しています。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。昨年12月末から現在まで、短期間で急上昇してきたことから上昇一服感があります。さらに、中長期的に見ると、昨年10月末から強い上昇トレンドとなっています。その間、ほとんど押しらしい押しもなく、上昇を続けてきました。

日柄的にもそろそろ調整が入りやすいところです。中期的なトレンドでは、25日線の27,300円付近や、心理的節目となる27,000円あたりまでの調整もあり得ます。しかし、「押し目待ちに押し目なし」といわれるように、押し目を作らずに上がっていく可能性もあります。

その場合、目線をさらに上に持って、1月14日の高値(28,979円)や、心理的節目となる3万円の大台を突破するのを確認して入るという方法もあるでしょう。

下原 一晃